鏡を見たら鼻毛が伸びて飛び出していた、人から鼻毛が出ていると指摘された、などなど恥ずかしい思いをした経験のある人って実は少なくないのでは?
みんな気にしているはずなのに、鼻毛の処理が上手くいっていないのはなぜなのでしょう。
普段自分では気づきにくい箇所だけに、常に大人のエチケットとしてきれいに処理しておきたいものですね。
ただ間違った方法で処理していては、やったつもりでもきちんと処理できないということに。そればかりか鼻の中の粘膜のトラブルのもとにもなります。
ここでは、誰も教えてくれない正しい鼻毛の処理方法を紹介しますので、ぜひ鼻毛に関する知識身に付けて、どこに出ても恥ずかしくないようにしておきましょう。
鼻毛は相手の気になる部分第1位
鼻毛カッターなども販売している刃物メーカーの貝印が、20代~50代の働く男性と女性885名にとったアンケートによると、「ビジネスシーンで相手の身だしなみが気になったことがある」という人は全体の85%で、その気になった部分の第1位が「鼻毛」という結果がでています。
同じアンケートでは、自分が恥ずかしい思いをした身だしなみでも「鼻毛」が圧倒的に多く、なんと40%以上の人が「鼻毛」で恥をかいたことがあると答えているそうです。
今や男性の鼻毛手入れも当たり前
一方で、シェーバーで有名なメーカー「フィリップ」の調査では、約78%の男性が鼻毛の手入れを日常的にしているという結果がでています。
それにもかかわらず、彼氏や好きな男性の鼻毛を見たことのある女性は62%にも及び、その内の40%の女性は、その「鼻毛彼氏」に対しての恋愛感情がダウンするという悲しい結果もあります。
もちろん恋愛感情については鼻毛だけが原因でどうこうなることはないかもしれませんが、恋愛感情がダウンするきっかけを少しでも無くしておくことは大切です。
鼻毛は相手になかなか言いづらい
相手の顔を見て話す際に必ず目に触れる鼻。もしも鼻毛が出ていたら、家族や何でも言い合えるカップルなら教えてくれるかもしれませんが、友達や職場の同僚なんかはなかなか言いづらいものです。
気付いたら「鼻毛がいつも出ている人」なんて噂されているかもしれませんよ。
だからこそ、日頃から自分でしっかりと処理をして堂々と相手と接する自分になりましょう。まだ「鼻毛の処理を何もしたことない」という男性の方はこれからでも遅くはありません。
鼻毛の役割とは?
鼻毛は必要だからこそそこにあるはずです。エチケットとはいえ、すべて取り除くのは危険です。
その理由となる鼻毛の役割について詳しく説明していきます。
フィルターとして体を守る
鼻毛は人の体にとって実は重要な役割を果たしています。
目には見えませんが、空気中にはPM2.5などの微小粒子物質や花粉、病原菌やウィルスなどといった有害なものがたくさん漂っています。
鼻毛は呼吸によって侵入してくるこれらの様々な病原菌やウィルスをなるべく体内に入れないようにブロックする「フィルター」として機能してくれていています。
また、吸入した空気をきれいに濾過して気管支に送り込んでくれています。
呼気の水分を回収する
鼻毛は鼻の湿度を保ち乾燥を防いで、喉や肺が痛むのを防いでくれる働きももっています。
鼻から息を吐く時に息に含まれる水蒸気で鼻毛が濡れて、鼻から息を吸い込む時には吸った空気に水分を含ませます。そして、わずかながら吐いた呼気の水分をまた鼻毛が回収します。
また、吐いた息に含まれる熱も鼻毛で回収して、吸った空気を温めてくれるという機能もあるそうです。
このように鼻毛はまるでマスクをしているように作用してくれているのです。
鼻毛が長くなる・太くなる原因?
鼻毛が伸びるのが異常に早かったり、しっかりとした感じで生えているというときは、空気の環境が影響している?と考える方はも多いでしょう。しかし、実はそれ以外にも多くの原因があります。
鼻毛が長くなったり太くなったりする原因について説明していきます。
空気が汚れている所に住む
先ほどもお話したとおり、鼻毛には埃やウイルスなどの体内への侵入を防ぐフィルターのような役割があるので、空気が汚染された地域で過ごしていると、防御力を増そうと鼻毛が太く長くなりやすいといわれています。
埃っぽい部屋、排気ガスが多く大気が汚染された都市部、活火山の近くの地域などに住んでいる人は心当たりはないでしょうか。
ただし、この説には医学的な根拠はないといわれています。しかし思い当たる人は部屋に空気清浄機を設置したり、エアコンのフィルターをまめに掃除するなど工夫してみても良いかも知れません。
加齢
鼻毛が太く長くなる主な原因は加齢です。とくに男性は年をとるほどそうなるといわれています。これには「ヘアサイクル」というものが関係しているそうです。
1本の新しい毛髪が毛穴の奥で育ち始めてから抜け落ちるまでの周期のことをヘアサイクルといいます。すべての体毛は新しい毛の成長とともに古い毛が押し出されて落ちるというサイクルを何度も繰り返して、生え変わっているのです。
ヘアサイクルには、以下の3つのステージがあります。
男性ホルモンの影響
冒頭でもお伝えしたとおり、シェーバーメーカーのフィリップの調査によると、彼氏または好きな男性の鼻毛が出ているのを目撃したことがあるかとの問いに「ある」と答えた女性はなんと62%と半数以上で、男性のほうが鼻毛が太い人が多いということがわかります。
鼻毛が太くなる理由には、男性ホルモンが影響しています。
男性ホルモンは、その名の通り男性を心身ともに男らしくするホルモンで体毛を濃くする作用もあります。鼻毛の成長にも男性ホルモンが大きく影響しているので、男性の鼻毛は太く長くなりやすいのです。
ですので鼻毛が出ている女性というのはあまり見ないとは思いますが、女性でもホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンが活性化し鼻毛が太くなることがあるようですので、注意しなければいけません。
タバコの影響
実はタバコを吸っている人や、その周りにいるような人は鼻毛が伸びやすいといわれています。
先述のとおり、鼻毛には外気を濾過して体内に送るというフィルターの役割があります。
ですので、タバコを吸っていると煙の刺激で鼻が危険を察知し、身を守るために鼻毛を伸ばそうとするらしいのです。
ご存知の通り、タバコには有害粒子が多く含まれておりタバコを吸うと多量の微小粒子物質PM0.1~2.5が鼻腔はもちろん空中に漂います。
少し大げさかもしれませんが、室内でタバコを吸うと部屋の空気は大気汚染レベルになってしまうという話もあるほどだそうです。
タバコをやめることで、鼻毛の処理回数が減れば一石二鳥ですね。
鼻毛を切ると太くなる?
よく「鼻毛は切ると太く濃くなってしまう」という話を耳にすることがあります。しかし実際には、そんなことはないといわれています。
鼻毛に限らず、毛髪は本来、毛先のほうが細くなっているものですが、切ることによって断面が大きくなるので、太くなったように感じるだけだという説が今のところ有力のようです。
誰も教えてくれない正しい鼻毛の脱毛方法
鼻毛の処理方法は、なかなか誰かに教わることなんてありませんよね。むしろ体のフィルターの役割をしてくれているので、抜かないほうがいいという意見の方もいらっしゃるでしょう。
しかし、やはり相手でも自分でも鼻毛が見えてしまうと気になってしまいます。
そこで体のフィルターとしての機能を守りつつ、相手が気にならない程度に鼻毛を正しく処理できる方法を紹介しますので参考にしてみてください。
鼻毛脱毛の処理範囲
鼻毛は入り口付近だけカットして、なるべく鼻の奥の毛は残すように心がけてください。
鼻毛が伸びる速度は、体質や環境などの差はありますが、一般的に1日に0.15mm程度。それほど頻繁なカットは必要はありません。
鼻毛処理の頻度は、鼻の形や鼻毛の見え方にもよりますが、1カ月に1回切れば十分なのではないでしょうか。ただし、タバコを吸う人は1~2週間に1回は処理が必要ともいわれているようです。
鼻毛専用のハサミを使う
鼻毛を切るとき、先端が丸い鼻毛用の小さなハサミを使っているという人が多いことでしょう。
鼻毛専用のハサミは質の良いものでも1000円程度で購入できますし、安いのでしたら100円ショップなどでも手に入れられます。
鏡で確認すれば1本ずつ確実に毛をカットすることができます。
ただし、毛量のある人はハサミだと多少時間がかかってしまいます。
また、先が丸くなっている鼻毛専用のハサミが安全面ではおすすめです。しかし先端が丸く加工されてはいても鼻の粘膜を誤って傷つけたり、皮膚を切ってしまう可能性もあるので、使用中は十分な注意が必要です。
眉毛カット用のハサミを使っている人もいるようですが、刃の先端が尖っている時は特に慎重に使いましょう。
さらに、切れ味が悪く鼻毛を引きちぎってしまうようなものは、鼻の粘膜のトラブルを招きます。切れ味がいいものを選びましょう。
切り終わったハサミは、汚れや毛を拭き取って清潔に保管しておくことも大切です。
鼻毛カッターを使う
最も簡単に鼻毛の処理ができるのは、電動の鼻毛カッターです。鼻毛トリマー、鼻毛シェーバーとも呼ばれています。
鼻毛カッターは、粘膜に刃が直接触れない構造なので比較的安全でケガをするリスクが低いのが特徴です。
カッター部分を鼻の穴に少し入れて、左右や上下に動かすだけで、鼻毛を一定の長さにカットできるので、毛量がある人でもあっという間に処理をすることができます。
ただし自分で狙った箇所をカットすることができないため、場所によっては切り残しが出る可能性があるというのが難点といえます。
しっかりカットしたつもりが、切り残しがあって鏡を見たら飛び出ていた、なんてことも大いにあり得るでしょう。これを「つもり鼻毛」とも呼ぶそうです。
また、切れ味の悪い製品の場合、切り残しどころか、刃に毛が絡まってどうにも使えないということもあるので、信頼のおけるメーカーのものを選ぶようにしましょう。
あまり奥にまで入れてしまうと粘膜を傷つける原因にもなりますし、鼻毛によるフィルター効果も損なわれてしまいますので、電動鼻毛カッターを使う際は、切り過ぎないように注意することも大切です。
おすすめ鼻毛カッターベスト3
ここでおすすめの鼻毛カッターを紹介します。
鼻毛カッターではパナソニック製のものが、デザインにもバリエーションがあり人気があります。
パナソニック製の鼻毛カッターの特徴は、要は刃部分の内刃が平面ではなく立体で、刃の上側が前と奥に入り組んでいます。
内刃だけが回転し、外刃から内側に入ってきた毛だけをカットしてくれるので、鼻の中を傷つけることも無く、鼻の奥にある見えない長い鼻毛もしっかりカットしてくれるので取りこぼしが少ないのが特徴です。
パナソニックの他に人気があるのは、メンズシェーバーでも定評のあるフィリップの「鼻毛トリマー」です。
フィリップ製の鼻毛トリマーは、横に伸びた形状の刃が特徴で、刃がむき出しの状態すが肌に当てても痛くない構造になっています。
広い範囲の毛を一度に素早く切れますから、鼻毛に特化しているというよりは主に眉毛やヒゲにも幅広く使えるようです。
刃がむき出しなだけに、切った毛が散らばってしまうというのがパナソニックの製品とは違う点です。
こちらはドイツの創業120年を誇るDOVO社から販売されている手動タイプの鼻毛カッターです。
全体がつや消しのステンレスでできていてデザイン面で一見鼻毛カッターだと分からないスタイリッシュさがあるということで人気があります。
サイズは大人の男性の小指程度の大きさでコンパクト。簡易的な収納ケースも付属しており、カバンやはポケットなどに入れて持ち運べるのが便利です。
本体価格は多少高めですが、電池が不要で、ステンレス製のため衛生的で半永久的に使用できると考えれば、コスト的にも優れています。
刃の内側のポケットに溜まった毛は、マイナスドライバーでネジを取り外し分解して取り除くそうで、その点は少し不便かも知れません。
鼻毛ワックス脱毛
鼻毛にワックスというと、とでも痛そうですが確かに一番痛い方法になります。
しかし、一発で鼻毛とうぶ毛を根本から抜いてくれるので、短時間で処理でき、次の鼻毛が映えるまで時間がかかるため、処理方法のなかでは最も効果が高い方法と言えます。
鼻毛ワックス脱毛のやり方は、専用のワックスを先端につけたスティックを鼻の穴に入れて30秒ほど経ったら、スティックごと一気に引き抜きます。
鼻毛ワックス脱毛ではブラジリアンワックスが今の所一番効果があり、サロンなどで施術してくれるところもありますが、自身で商品を入手して自宅で行うことも可能です。
次項で鼻毛ワックス脱毛のメリットで・デメリットについて詳しく紹介します。
鼻毛脱毛ブラジリアンワックスのメリット・デメリット
ムダ毛の処理に人気のブラジリアンワックス。聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか。
松ヤニなどを原料としたワックスを温めて脱毛したい部位に塗って、冷めて固くなったら一気に引きはがして脱毛するというもので、これを鼻毛に応用したのがノーズワックスです。
鼻毛脱毛ブラジリアンワックスのメリット
- 一瞬で脱毛がおわる
- 自宅でできる
- 鼻の穴の中がツルツル
- 持続効果が高い
- 価格が手頃
かなり痛いことで知られていますが、一瞬でキレイさっぱり脱毛できることで人気の方法なのだとか。
これを鼻毛に応用したのがノーズワックスです。施術してくれる脱毛サロンもありますが、自宅で脱毛できるセルフ脱毛ワックスも人気のようです。
専用のワックスを先端につけたスティックを鼻の穴に入れて30秒ほど経ったら、スティックごと一気に引き抜きます。
毛根から引き抜くので痛みはありますが、長い鼻毛からうぶ毛まで、根こそぎ脱毛するので、鼻の穴の中がツルツルになります。
毛根から処理しているので次に生えてくる周期が遅く、3週間ほど効果が持続するようです。
また、価格もネットで2,000円程度から購入できるためコスパも良いです。
鼻毛脱毛ブラジリアンワックス・デメリット
- とにかく痛い
- 鼻毛のフィルター機能がなくなる
- 炎症をおこす可能性が高い
鼻毛ワックス脱毛はデメリットもあります。まずはなんと言っても痛みです。よくバラエティ番組のドッキリや罰ゲームなんかでも出てきますよね。
また、ゴッソリとほぼすべての鼻毛を抜いてしまうので、鼻毛のフィルター機能がなくなってしまいます。
鼻毛の役割でも説明しましたが、鼻毛がなければ大きな粒子状物質はほぼ素通りになってしまうので、以前より風邪を引きやすくなったといった健康面で影響がでてきます。
また、鼻毛を抜く際に毛穴の中で毛を包んでいる「毛包」という組織を痛めてしまい、毛穴が炎症を起こすこともあります。鼻腔内の炎症は意外に痛みや腫れがあります。
ワックスで鼻毛を脱毛する際には、これらのデメリットを理解しておく必要があります。
おすすめの鼻毛ワックス脱毛「GOSSO]
鼻毛ワックス脱毛で人気なのが「GOSSO」です。
テレビやyoutubuでもよく登場するほど話題です。
Amazonなどでも手軽に購入でき、口コミでも「鼻がすっきりする」「痛いけど一瞬」「痛みが逆にくせいになる」と好評です。
次に処理するまでの持続効果も高く、月に1回程度の処理できれいになるので、痛みも苦にならないという人も多いようです。
また、鼻毛は全て抜いてしまうと体のフィルターとしての機能が失われてしまうと説明しましたが、ゴッソは専用の棒にストッパーが付いているので、鼻の奥の毛まで抜いてしまわないように設計されています。
海外製なので、ワックス独特の臭いが苦手という方もいますが、3回分1,000円程度から購入できるので、鼻毛で悩んでいる人は一度試してみる価値はありますよ。
鼻毛脱毛処理する時の注意点
ここで鼻毛を処理する際の注意点を紹介します。
鼻毛が生えている部分はデリケートな部分でもありますので、正しい処理方法でも次のことに気をつけるようにしましょう。
鼻毛を全部処理すると最悪死に至る場合も
鼻毛が長くなる太くなる原因でも説明したように、鼻毛はフィルター効果を持っています。人の体毛のうち唯一、機能的に必要とされているのが鼻毛なのだとか。
ですから、すべての鼻毛を処理してしまうとその効果が得られなくなり、以下のように怪我や感染症にかかる恐れもあります。
毛細血管を傷つける
鼻毛が生えているのは鼻腔のもっとも外側ですが、そのすぐうしろには「キーゼルバッハ」と呼ばれる毛細血管が密集している部位があります。
キーゼルバッハ部位はとてもデリケートで、傷つけるとすぐに出血してしまいます。
副鼻腔炎
鼻の入り口から入った細菌やウイルスなどによって副鼻腔炎が引き起こされることもあります。
副鼻腔炎とは俗にいう蓄膿症のこと。黄色い膿の混じった鼻汁が止まらない、頭痛や頬の痛み、咳などの症状があります。
花粉症
また、花粉症の人は要注意。鼻毛を全てそってしまうと花粉への反応が増すのはもちろん、鼻水が止まらなくなるという弊害もあるそうです。
鼻毛は鼻水が流れ出るのを食い止める防波堤の役割も持っているので鼻毛が無くなれば、鼻水が垂れ流し状態になってしまいます。花粉症で鼻水が大量に出ているのに、そうなったら大変なことになってしまうでしょう。
花粉症の時期はできるだけ鼻毛の手入れは必要最小限にとどめておきたいものです。
抜くのは厳禁
鼻毛の処理法にはいくつかありますが、一番やってはいけないといわれているのが「抜くこと」です。
まずは、無理に毛穴の奥の皮膚から毛を引きちぎっていることになるので、強烈な痛みを伴います。痛みを強く感じる人は半日動けないないなんてことも。
問題なのは、鼻毛を抜いたあとの毛穴は傷口と同じ状態となり、そこから雑菌が入る恐れがあるということです。
例えば次のような疾患や影響がでてきます。
毛包炎(毛嚢炎)
鼻毛は、毛穴の奥で血管や神経とも繋がっている「毛乳頭」という部分から生えています。毛を抜くというのは、この毛乳頭から無理やり毛を引きちぎり、皮膚を傷つけるということです。
傷ついた毛乳頭に菌が入り込むと「毛嚢炎」という疾患になってしまうこともあるので、注意しないといけません。
毛嚢炎とは、通常なら感染症を引き起こさない皮膚の常在菌が、脱毛で傷めた傷口で繁殖し炎症を起す疾患で化膿してニキビのように腫れあがる症状が出ます。医学的には「鼻毛毛嚢の化膿性炎症」などと表現されるそうです。
とくに鼻の周辺にできる毛包炎は「面疔(めんちょう)」と呼ばれ、悪化すると感染した黄色ブドウ球菌が鼻だけでなく、ときに脳を犯し脳炎や髄膜炎を発症して、最悪の場合死に至ることもあるというから侮れません。
軽い場合は、放っておいても自然に治りますが、重度の場合は赤く腫れ上がり小鼻を押しだだけでも痛むようになります。
重度でも、抗生物質を3〜4日ほど内服すれば回復することがほとんどですが、場合によっては、膿を出すために、患部の切開が必要になることもあるそうです。
臭いに鈍感になる
鼻毛は脳に近い場所にあるため、毛根が炎症して化膿するだけならまだしも、最悪の場合は脳に影響が及ぶケースもあるそう。
鼻毛を抜いた場所が匂いを感知する「嗅粘膜」だった場合、そこがダメージを受けると、脳への刺激伝達が鈍くなって匂いに対して鈍感になることもあるのだとか。
そこまでに至ってしまわないためにも、炎症を起こして化膿してしまったときは、すぐに耳鼻科などを受診したほうが良いでしょう。
脱毛クリームでの処理はおすすめできない
皮膚につけて使用することを目的として製造されている脱毛クリームや除毛クリームを、鼻の中という粘膜に使用することは、あまりおすすめできる方法とは言えません。
腕などに使用しても、肌の弱い人は赤く腫れたりヒリヒリしたりします。酷い人は化膿したり痒くなることもあります。
脱毛クリームや除毛クリームは毛を溶かす成分が含まれていますから、その成分が粘膜についてしまったら、皮膚トラブルのレベルでは済まされない重篤な症状が出る可能性もあるでしょう。
使用してみたというチャレンジングな人の報告では、使ったあと一日中、鼻の中にワサビをぬられたかのような痛みが続いたという話もあります。
鼻毛脱毛で鏡を見る回数を減らしましょう
どこのアンケート調査でも、相手の気になるところ第1位になるのが「鼻毛」です。
別のアンケートでは恋愛面ではやはり恋人に鼻毛が見えると愛情が減ってしまうというアンケート結果もあり、職場でもエチケットとして鼻毛の処理をする人は増えてきているという結果がでています。
また、鼻毛は男性ホルモンによる影響が強いため特に男性の方が鼻毛に悩まされるようです。
しかし、鼻毛にも外にいる雑菌などから体を守るという重要な役割があります。鼻毛をすべて根本から抜いてしまうのは、炎症の原因にもなるので危険です。
そういった鼻毛の役割を頭に入れつつ、まだ鼻毛処理を悩んでいる方は、ここで紹介した正しい処理方法で、もう鏡を見なくても鼻毛が気にならない、快適な生活をおくりましょう。