ジェルボールの正しい使い方と使用するメリット・デメリット

粉末洗剤や液体洗剤に続く第三の洗濯洗剤として、近年注目を浴びているジェルボール洗剤を使ったことはありますか?

2014年の発売から徐々にシェアを拡大し、最近でもTVCMなどで毎日のように目にするので、気になっている人も多いのではないでしょうか?

ジェルボール洗剤には粉末洗剤や液体洗剤を超える様々なメリットがありますが、残念ながらデメリットもあります。

今回はそんなジェルボール洗剤について、メリットやデメリット、現在販売されている商品や併用する柔軟剤について、その他の疑問点などを詳しくご紹介します。

ジェルボールってどんな洗剤?


近年、第三の洗剤として注目を浴びているジェルボール洗剤とは、実際にはどのようなものなのかをご存知ですか?ジェルボール洗剤の形状や洗浄力、海外での評判をご紹介します。

フィルムに包まれたボール状の洗剤

ジェルボールはマジックフィルムの中に液体状の穏やかな洗浄力の中性洗剤が入っています。

このマジックフィルムは水にはすぐに溶けていくのに、水に入れる前はきちんと破れにくい仕組みになっている優れものです。

また、粉末洗剤や液体洗剤のように計量の必要がないため、一粒洗濯機に入れておくだけという手軽さが人気です。

液体洗剤との違い

一見液体洗剤をそのままフィルムでコーティングしたように見えるジェルボール洗剤ですが、液体洗剤との違いは「金属封鎖剤」という泡立ちを良くする成分が入っていることです。

これによって、アルカリ性と比べて洗浄力が劣る中性洗剤でも洗浄力も高くなり、粉末洗剤の洗浄力に近くなったとされています。

しかし、液体洗剤と違い量が調整できないので、洗濯物が少ない人には全体的にはジェルボール洗剤のほうがコストが高くなります。

ドラム式でも使える

最近はドラム式の洗濯機を購入される方も多と思います。

アリエールやボールドのジェルボール洗剤は、ドラム式の洗濯機でも使用することができます。

現在国内で市販されているほとんどのジェルボールがドラム式の洗濯機でも使用できるようになっていますが、不安な場合は使用前に必ず商品の注意書きを確認するようにしましょう。

海外でも大ヒット

ジェルボール洗剤は実は世界で20か国以上で販売・使用されていて、海外でも液体や粉末のように計る必要がないため人気だそうです。

イギリスでは2001年にジェルボールが販売され、現在ではイギリスでのシェア率は約2割にも成長しました。

次いでアメリカでも2012年にジェルボールが販売され、翌年の2013年にはシェア率が約1割と急成長しています。

ちなみに現在日本で販売されている国産のジェルボール洗剤は、開発に5年をかけて日本人が使いやすいように作られたものです。

海外では温水で洗濯するのが主流なのに対し、日本は冷水ののまま、短時間で洗濯するという洗濯事情の違いから、フィルム開発に時間がかかったようです。

ジェルボールのメリット

ジェルボールは海外だけでなく、日本でもCMがよく流れていたり人気が高まってきている洗剤です。

一見ゼリーのような色鮮やかな見た目をしていますがその効果は侮れません。そんなジェルボールのメリットを紹介します。

メリット
  • 洗浄力が高い
  • 劣化しにくい3D構造
  • 節水・節電
  • 使い方が簡単
  • 洗濯中以外も抗菌・防カビ
  • 蛍光増白剤入り

洗浄力が高い

今までの粉末洗剤や液体洗剤とは比べ物にならないぐらい、ジェルボール洗剤はとても汚れ落ちがよくなっています。

また、洗浄力だけでなく、消臭成分を超濃縮した従来の洗濯洗剤に比べて、雑菌臭や男脂臭まで2倍消臭してくれる商品や、部屋干し臭を24時間消臭してくれる商品など様々な効果を持つジェルボール洗剤があり、ご家庭の洗濯環境や洗濯時の悩みに合わせて選ぶことができます。

劣化しにくい3D構造

洗浄力が高い理由は、進化したジェルボールの構造にもあります。

従来のジェルボール洗剤はマジックフィルムだけをコーティングしただけでしたが、「アリエール」と「ボールド」では2017年から有効成分3つをそれぞれの部屋に分ける「3層立体構造」を採用したことで、それぞれの効果の打ち消し合いを防ぐ仕様になっています。

開封後、劣化していく液体洗剤とは違い、3層立体構造のジェルボール洗剤は洗濯直前まで鮮度が保たれるため、その効果を最大限に発揮できるように作られいるのです。

節水・節電

ジェルボール洗剤は、洗浄力が上がっているのにすすぎが1回でOKなので、節水と節電、時短が一気に叶います。

節水効果
ジェルボール洗剤 16円前後
液体洗剤 15円前後~20円前後
粉末洗剤 17円前後

例えば一回あたりの水道代を見てみると、液体洗剤は商品によって金額の差が大きくでるようですが、ジェルボール洗剤は安定しています。

ただし、繰り返しになりますが、他の洗剤のように量を調節できないため、洗剤事態のコスパは悪くなります。

一回の洗濯量が少ないという場合は液体洗剤を使用し、ジェルボール洗剤を使用するときは、できるだけまとめ洗いしたほうがお得になります。

使い方が簡単

粉末洗剤や液体洗剤を投入口に入れる際によく、量を測ろうとして周辺にこぼしてしまったという方も多いのではないのでしょうか。

ジェルボール洗剤なら、洗濯するときに洗濯機にジェルボールを1個入れればOKという手軽さが嬉しいですね。

詰替え時も、固形などでスムーズに移し替えることができます。

洗濯中以外も抗菌・防カビ

ジェルボールでは、以下の3ステップの抗菌効果があります。

  • 洗濯槽の防カビ
  • 部屋干しでも抗菌
  • 着用中も抗菌!

目に見えないかもしれませんが、洗濯槽は洗濯後に乾燥させないとカビが発生してしまいます。

それが原因で衣類にもニオイやカビがうつってしまうことも。そんな洗濯槽を毎回洗濯のたびに防カビしてくれるのは安心ですね。

また、部屋干しだと生乾きでカビなどが発生していしまい、衣類が臭くなってしまいます。ジェルボール洗剤は部屋干し用も販売されているので、雨の日や女性の方で部屋の中で洗濯物を干したいときでもしっかりと抗菌してくれます。

また、着用してるときはどうしても人の汗や皮脂などが繊維につくためそれもカビの原因になります。そこも抗菌ガードしてくれれば衣類も長持ちしますね。

蛍光増白剤入り

ジェルボール洗剤に含まれる、蛍光増白剤は白い衣類をより白く仕上げてくれる成分なので、夫のYシャツや白Tシャツも気持ちよい白さで仕上がります。

ただし、綿、麻、レーヨンといった天然由来の素材を使った色物も白っぽくしてしまうこともあるので注意が必要です。ポリエステルやナイロンであれば影響は受けません。

蛍光増白剤フリーはジェルボール洗剤はは今のところありませんので、液体洗剤で探しましょう。

ジェルボールのデメリット

ここまでご紹介した通り、ジェルボール洗剤には沢山のメリットがあります。しかし、粉末洗剤や液体洗剤と比較すると、以下ようなデメリットもあります。

デメリット
  • 香りが強く残る
  • 誤飲事故
  • 量の調整ができない
  • 熱に弱い

ジェルボール洗剤のデメリットを詳しくご紹介します。

香りが強めなのでアレルギーの原因になることも

ジェルボール洗剤は、国産の商品も輸入商品も非常に香りが強いことが指摘されています。

これは恐らく、元々の香料の配合量が多いということに加えて、ゲル化剤の配合により残留性の成分の残留量が多いことが原因と考えられます。

ゲル化剤とはつまり、強力な増粘剤です。ネバネバしていれば、それだけ残るものは多いといえます。近年、香料の強い化粧品や洗剤、柔軟剤が人気ですが、匂いが強すぎることは場合によってはデメリットとなってしまうこともあります。

匂いの感じ方は人それぞれであり、強い香りが嫌いな人にとっては本当に苦痛になりますし、場合によってはアレルギーなどを引き起こす原因となり、重篤な健康被害をもたらすこともあります。

相次ぐ誤飲!死亡例も

経済協力開発機構(OECD)に寄せられた事故情報によると、日本を含め18カ国から事故情報が寄せられている。

ジェルボール洗剤の問題点の一つに相次ぐ誤飲事故があります。ジェルボール洗剤のゼリーのような見た目から、小さい子どもが誤って口に入れてしまうようです。

洗濯用洗剤はシャンプーなどとは違い、30リットル以上の膨大な水に溶かして使うのが基本ですので、その界面活性剤濃度はかなり高いものになっています。

石けんをベースにしているとはいえ、例えば0歳~1歳くらいの小さい子どもの場合、大人とは違い致死量が少ないので、ジェルボール洗剤クラスの高濃度だと誤飲することで死亡につながってしまう危険があります。

実際にアメリカでは6000件近くの誤飲事故のうち、20人が死亡しています。洗剤の誤飲による死亡というケースは非常に稀であり、粉末洗剤や液体洗剤ではほぼあり得ないことです。

ジェルボールの誤飲事故の防止に関しても、子供のてが届かないところに保管するのはもちろん、子供の活動時間を避けて使用するなど、更なる対処方法を検討する必要があります。

量が調節できない

ジェルボール洗剤は粉末洗剤や液体洗剤のように、使用する量を調節することが出来ません。

そのため、つまみ洗いや部分洗い、つけおき洗いができません。

これらをしたい場合には、別に粉末洗剤や液体洗剤を用意する必要があります。

洗濯量がどうであれ1回の洗濯に必ずジェルボール洗剤1粒を使うことになりますので、先ほどもお伝えしたとおり洗濯量が少ない場合はコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。

夏場や窓辺に注意!熱所で溶ける!

ジェルボール洗剤の耐熱温度は35度までです。ですので、夏場の窓辺や車の中、火の近くなどに置く場合には注意が必要です。

ジェルボール洗剤が熱によって溶けてしまうと、洗剤同士がくっついてしまい、使用できない状態になってしまうこともあります。

ジェルボールの正しい使い方

ジェルボール洗剤は正しく使用することでその効果を最大限に発揮できます。ジェルボール洗剤の正しい使い方や注意点を紹介します。

使用量

ジェルボール洗剤は水量が65L以下、洗濯物量が6.0kg以下の洗濯に対して1粒使用するのが最適とされています。

溶け残りが心配という方もいらっしゃいますが、ジェルボールは水に溶けやすい特殊なフィルムを採用していますので、洗濯を開始して水分に触れることでフィルムが溶け中から洗剤が溶け出します。

商品に記載されている正しい使い方を守って使用すれば、溶け残るということはありません。

保管方法

保存方法にも気をつけたい点がいくつかあります。

保管の際に注意すること

  • 小さな子どもや認知症の方が届かないところに置く
  • 本体容器に入れてフタを必ず閉める
  • 詰め替え時の残りは必ずチャックを閉める
  • 高温・多湿・直射日光を避ける

乾いた手で触る

使用上の注意にかも書かれていますが、水に溶けやすいフィルムを使用しているので、濡れた手で触ってしまうと割れてしまう可能性があるので、水回りの作業をしていた場合は、念のためタオルで一度拭くなど必ず乾いた手で触るようにしてください。

また、ジェルボールを素手で投入したあと、微量の洗剤がてについていることもあるので、手を洗うようにしましょう。

柔軟剤との併用に注意

ジェルボール洗剤はどの商品も香りが強めに残ります。香りつきの柔軟剤と併用することで、香りが強くなりすぎることがあります。

ジェルボールと併用する柔軟剤は以下のように少し注意したいものです。

併用を避けたい柔軟剤

「ダウニー」、「レノアハピネス」、「フレアフレグランス」のように香りが強いタイプの柔軟剤は、ジェルボール洗剤と併用することで洗濯物につく香りが強くなりすぎるため、併用はおすすめできません。

おすすめの柔軟剤

ジェルボール洗剤と柔軟剤を併用する場合は、微香性や無香料のものを選ぶようにしましょう。

市販の柔軟剤の中では、「ハミングNEOホワイトフローラル」や「ベビーファーファ濃縮柔軟剤」、「さらさの柔軟剤」などがおすすめです。

おすすめの無香料柔軟剤について詳しくはこちら

【無香料の柔軟剤おすすめランキング】香りが苦手な人のために無香料を使うメリット

ジェルボール洗剤商品の紹介


日本国内で現在販売されている国内メーカーのジェルボール洗剤と、輸入商品のジェルボール洗剤をご紹介します。

種類によってそれぞれ違った特長がありますので、洗濯環境や洗濯のお悩みに合った商品を選んでくださいね。

アリエール

アリエールのジェルボール洗剤には、「パワージェルボール」と「リビングドライジェルボール」の2種類があります。

それぞれ異なる特長があり、「パワージェルボール」は消臭成分を超濃縮し、一粒で雑菌臭や男脂臭などの気になる臭いまで従来の洗濯洗剤の2倍消臭してくれます。

さらに、従来の洗濯洗剤以上の驚きの洗浄力で、落ちにくい汚れもより落とせるようになりました。

「リビングドライジェルボール」は部屋干しに特化し、アリエール・ファブリーズ・レノア共同開発の3つの消臭テクノロジーで部屋干し臭を24時間消臭してくれます。

この技術によって、忙しい朝に洗濯できなくても夜洗濯して干したり、天気を気にせずリビングに干しても洗濯物が臭うのを防いでくれます。

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ボールド

ボールドのジェルボール洗剤「ぷにぷにっとジェルボール」は、エレガントブロッサム&ピオニーの香りと、スプラッシュサンシャインの香りの2種類があります。

どちらも香り成分を従来の洗濯洗剤の2倍配合し、洗濯物が乾いた後もフレッシュな香りが長続きします。

洗浄力もボールド史上最高であり、2014年4月1日~10月31日の間に販売累計15億個を突破しています。

使い方はアリエールと同じように、ジェルボールを一粒洗濯槽に入れてから、洗濯物を入れてスタートボタンを押すだけで、すすぎは1回でOKです。

口コミでは、「簡単に綺麗に洗剤を扱うことができ、香りの強さも気にならない程度。柔軟剤を使わなくてもふんわり感がでて、洗浄力も十分」と好評です。

価格は18個入りで400円前後です。

口コミでは、「パワージェルボール」は「計量の必要も無く、すすぎも1回で済むので経済的。洗い上がりは抜群で、柔軟剤なしでもふっくら仕上がる。白さが一段と増した気がするくらい、爽やかに洗いあがる。」と好評です。

「リビングドライジェルボール」も、「雨の日の部屋干しでも嫌な臭いにならず、梅雨の時期でも洗濯が楽しくなる。」と評価が高いようです。

コストコ

コストコで販売されているジェルボール洗剤「カークランド ウルトラ クリーン」は、アメリカ製の大容量のジェルボール洗剤です。国産のジェルボールと同じ使い方で、一回の洗濯に一粒のジェルボールを使用します。

口コミでは、「大容量のジェルボールパックでお得に使える。ホワイトムスクのような香りも良く、強すぎずほどよく香る。」と好評です。価格は120個入りで3000円前後です。

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ジェルボール洗剤を上手に使って節約&時短!

ジェルボール洗剤は、一回の洗濯にジェルボール洗剤一粒を洗濯槽に入れるだけでOKなので、粉末洗剤や液体洗剤のように計量する必要がありません。

従来の洗濯洗剤に比べて洗浄力や消臭力も高く、すすぎが1回でOKという商品もあり海外でも大ヒットしています。

ジェルボール洗剤には沢山のメリットがありますが、子どもの誤飲事故が多い、洗剤の使用量を調節できない、香りが強く残りすぎる、熱所で溶ける、部分洗いには使えないなどのデメリットもあります。

それらのデメリットに気をつけて使えば、大変便利な商品であるともいえます。

また、ジェルボール洗剤は香りの強いものが多いので、柔軟剤と併用する場合は香りが強くなりすぎないよう注意が必要です。

使用する際は、商品の注意書きを良く読んで、それに従うことがとても大切です。

是非、ご家庭の洗濯環境や洗濯のお悩みにあったジェルボール洗剤を見つけてみてくださいね!

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