ヒゲが濃い人の悩みは、毎朝のヒゲ剃りに時間がかかってしまうことではないでしょうか。
時間をかけてヒゲ剃りをしても、夕方にはもう生えてくつという毎日のことに報われない気分になってしまいますよね。
そんな方に人気なのがヒゲ脱毛ですが、期待通りの効果を得られないこともあります。
ここでは、そんなヒゲ脱毛の基礎知識を分かりやすくご紹介し、どのようなメリットやデメリットがあるのかについて解説していきます。
この記事の目次
ヒゲ脱毛を考えたときに知っておくべき基礎知識
それではまず、ヒゲ脱毛の基礎知識について見ていきましょう。
ヒゲ脱毛にも種類がいくつかありますので、ヒゲ脱毛に関する知識をしっかりと身につけて、自分はどの方法が最適なのか判断してください。
エステサロンやクリニックで行うヒゲ脱毛の原理
ヒゲの脱毛の原理は、毛母細胞にダメージを与えて、毛が生えてこないようにすることにあります。
カミソリや毛抜きの場合には、一時的にヒゲがなくなった状態になりますが、毛母細胞が残っているため短期間ですぐにヒゲが生えてきます。
これに対してエステサロンやクリニックで行うヒゲ脱毛は、レーザーや光を毛母細胞に当てることで熱によるダメージを与えられるのです。
ヒゲ脱毛の効果
ヒゲ脱毛の効果は、医療レーザー脱毛の場合は5〜6回程度の施術で自己処理が軽減してきたのを実感できます。ヒゲ脱毛の効果が出るのが遅いのには理由があります。
ヒゲには毛周期というものがあり、施術すると2週間程度で1度ヒゲが抜け落ちますが、それから数週間でまたヒゲが生えてきます。
2ヶ月に一度施術を繰り返し行う必要がありますが、毛母細胞が弱っているので以前よりも弱いヒゲが生えてきます。
この生えてきたヒゲに対して再度施術することで、毛母細胞にさらにダメージを与えることができるのです。
これを何度も繰り返すことで、毛母細胞が新しいヒゲを作り出せないような状態にするのが「ヒゲ脱毛」の基本的な考え方になります。

ヒゲ脱毛の種類
ヒゲ脱毛の種類は大きく分けてレーザー脱毛(医療脱毛)と光脱毛(エステ脱毛)の2種類があります。
項目 | レーザー脱毛 | 光脱毛 |
---|---|---|
施術 | 医療機関 (クリニック) |
エステ |
脱毛効果 | 永久脱毛 | ヒゲは薄くなる |
費用 | 1回の施術が高い | 1回の施術が安い |
痛み | とても強い | 強い |
クリニックなどの医療機関で施術するのがレーザー脱毛は、強い光が出る脱毛機を使用できるため、毛母細胞を破壊し永久脱毛できます。
エステサロンなどで施術するのが光脱毛は、レーザー脱毛機と比べて光の強さが弱いため、毛母細胞を完全破壊することができません。
そのため、レーザー脱毛に近い仕上がりにするには2~3年かかりますし、また生えてくることもあります。
このため、予算にも余裕があり、確実に永久脱毛をしたいというのであれば、クリニックなどでのレーザー脱毛がおすすめです。
また、この2つ以外にも電気脱毛(ニードル脱毛)という方法もありますが、施術による痛みが強く、ヒゲを1本1本処置していくので費用がかなり高額になってしまいます。このため、現在では一部のクリニックでしか施術できません。
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ヒゲ脱毛のメリット
ヒゲ脱毛をすることによるメリットとしては、下記のような点が挙げられます。
- ヒゲ剃りの時間が必要なくなる
- 肌が明るくキレイになり若く見られる
- ヒゲ剃りによる肌トラブルがなくなる
- カミソリやシェービングムースがいらなくなる
- 自分に自身がつく
ヒゲ剃りが必要なくなるという点はすべての人が体感できるメリットですが、それ以外にもメリットがありますので、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
ヒゲ剃りの時間が必要なくなる
ヒゲが濃い人は、毎日のヒゲ剃りに10分くらいの時間がかかるものです。
1日10分だとすると、一生でヒゲ剃りにかかる時間はどれくらいだと思いますか?
10分×5日=50分
1年
200分×12ヵ月=2400分=丸1日と16時間
一生(60年間)
2400分×60年=100日=3ケ月と10日
このヒゲ剃りに費やしている予想以上の膨大な時間が、ヒゲ脱毛をすれば無くなるのです。
また、生活の中でヒゲ剃りの時間がなくなれば、通勤のための準備時間にも余裕ができて朝からバタバタしなくて済みます。
エステの光脱毛の永久脱毛できなくても、脱毛前と比べるとヒゲが弱くなっていますので、お手入れにかかる時間が大幅に短縮されます。
夕方になって青ヒゲが目立つようなこともなくなりますので、それだけでも大きなメリットにでしょう。
肌がキレイになり若く見られる
カミソリでヒゲのお手入れをすると、どうしてもヒゲの断面が残ってしまいますが、脱毛をすれば毛穴にヒゲがないため、見た目がとても美しい状態になります。
ヒゲを自分で抜いたことがある人もいるかもしれませんが、抜いた後は肌がスベスベになりますよね。脱毛をするとその状態がずっと続きます。
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さらに、脱毛をすると毛穴が閉じますので、汚れが入りにくく、ハリのある肌を取り戻すことができます。
脱毛をすると、ヒゲがないだけでなく肌がキレイになるので、年齢よりも若く見られるという効果も期待できます。
ヒゲ剃りや除毛クリームによる肌トラブルがなくなる
カミソリや除毛クリームでヒゲのお手入れをしている人もいますが、カミソリは皮膚の表面を削ってしまいますし、不注意で肌を切ってしまうこともあります。
カミソリで髭を剃るたびに、カミソリ負けしているという人もいますよね。
除毛クリームでヒゲの自己処理をしている方もいますが、除毛クリームは絶対に顔に塗ってはいけないものです。
ヒゲだけでなく皮膚も溶かすので、皮膚が弱い人は炎症を起こす可能性があるだけでなく、目や口に入ると失明や呼吸困難になる可能性がありますのでとても危険な行為です。
ヒゲ脱毛でも施術によるトラブルが起きることもありますが、脱毛が完了すれば肌トラブルから解放されます。
カミソリやシェービングムースがいらなくなる
脱毛すればヒゲのお手入れをしなくなりますので、脱毛が完了すればヒゲ剃りにかかる費用が0円になります。
人気の高いシェーバーは2万円以上するものも多く、しかも寿命が3~4年しかありません。
寿命を迎えるたびに買い替えをするとなると、トータルで数十万円もシェーバーにお金をかけることになります。替刃も必要ですので、電動シェーバーは何かとお金がかかります。
カミソリにすると出費を抑えることもできますが、こまめに歯を替えなくてはいけませんので、毎日使うとなるとこちらも大きな負担となります。
また、シェービングムースなども必要になりますので、思った以上にお金がかかります。
脱毛は高いというイメージがあるかもしれませんが、長い人生で考えたときには、実はコストパフォーマンスが高くなります。
自分に自信がつく
ヒゲがなくなると見た目が若くなるとお伝えしましたが、それだけでなく清潔感もアップします。
そのため、第一印象がとても良くなるというメリットもあります。女性に与える印象もいいので、人によっては「モテるようになった」と、変化を感じることもあるかもしれません。
また、ヒゲ脱毛をすることで、自分が周りからどう見られるかを意識するようになり、自然とファッションにも気を使うようになります。
そうなってくると、明らかに過去の自分とは変わってきて、自分に自信を持てるようになっていきます。

ヒゲ脱毛のデメリット
ヒゲ脱毛にはメリットだけでなく、下記のようなデメリットもあります。
- 冬場は乾燥肌になりやすい
- 脱毛するのに時間がかかる
- 施術による肌トラブルが発生することもある
- 施術に痛みをともなう
- ヒが生えてこなくなる
- 白ヒゲには脱毛効果を期待できない
- 一時的にヒゲが太くなるリスクがある
- まとまったお金が必要になる
メリットよりもデメリットのほうが多いように感じるかもしれませんが、デメリットをきちんと理解すれば回避できるものがほとんどです。
こちらも、それぞれにつて詳しく見ていきましょう。
冬場は乾燥肌になりやすい
毎日のお手入れで悩んでいる人からすると、ヒゲは不要なものとしか思えないかもしれませんが、以下のようにヒゲにもきちんと役割があります。
- 紫外線から肌を守る
- 肌の乾燥を防ぐ
ヒゲの役割は他にもありますが、大きなものとしてはこの2点があります。
ヒゲがあることで皮膚を紫外線から守り、風邪が直接当たらないようにすることで、肌の乾燥を防いでくれます。
ヒゲがなくなるということは、この2つの効果を得られなくなるということです。
その結果、人によっては冬場などの乾燥した冷たい風が吹く季節になると、肌の乾燥で悩まされてしまいます。
きちんとケアを行っていれば回避できますが、これまで皮膚を守っていたものがなくなるのだということを頭に入れておきましょう。
脱毛するのに時間がかかる
すでに簡単に触れましたが、ヒゲ脱毛では脱毛するのに時間がかかります。
短期的にもヒゲが抜け落ちるのに2週間程度かかりますし、永久脱毛もしくはそれに近い状態にするのには、下記のような施術期間が必要です。
- レーザー脱毛:1年
- 光脱毛:2〜3年
レーザー脱毛なら施術回数が5〜6回で、1年間かけて脱毛します。
光脱毛は出力が弱いため、施術回数が15回前後必要で、そのためにかかる期間が2〜3年とかなり長くなってしまいます。
このため、すぐにでもヒゲのないきれいな肌を手に入れたい場合には適していません。
脱毛を経験したことがなく、1回の施術できれいになると思い込んでいる人もいるようですが、腰を据えて行わなければいけないことをきちんと覚えておきましょう。
施術による肌トラブルが発生することもある
レーザー脱毛も光脱毛も、毛のメラニンに向けて照射します。
原理的にはヒゲだけが熱せられるため、肌に負担がかからないようになってはいるものの、実際には肌が火傷状態になったり、ニキビができたりするなどの肌トラブルを引き起こす可能性があります。
肌が弱いという場合には特に注意が必要で、その場合にはレーザー脱毛ではなく光脱毛がおすすめです。
ただし、光脱毛はエステサロンで行いますので、肌にトラブルが発生したときに、その場で処置してもらうことができません。
このためヒゲ脱毛をするときには、施術前にしっかりとしたカウンセリングを受けられるエステサロンやクリニックで行うようにしてください。
肌質をチェックしてもらい、そのうえで肌トラブルのリスクについて説明を受けて、納得した上で脱毛してもらいましょう。
施術に痛みをともなう
レーザー脱毛でも光脱毛でも細胞にダメージを与えますので、多少なりとも痛みをともないます。
特にレーザー脱毛は、かなり強い出力でレーザーを当てますので、人によっては激痛を感じることもあり、その場合には麻酔を打って施術することになります。
ヒゲを脱毛するのに麻酔なんて大げさと思うかもしれませんが、麻酔を打つことは珍しくなく、レーザー脱毛はそれくらいの痛みが発生します。
このため、痛みに弱いという自覚がある場合には、比較的痛みの少ない光脱毛がおすすめです。
ただし、光脱毛では永久脱毛ができませんので、永久脱毛を望むのであれば痛みに耐えるか、痛みが発生しにくい脱毛器を導入しているクリニックで施術してもらいましょう。
ヒゲが生えてこなくなる
脱毛だからヒゲをなくしたいと思って脱毛するわけですが、ヒゲ脱毛をするとヒゲを伸ばすなどのオシャレができなくなります。
これに関してはそれほどデメリットに感じる人はいないかと思いますが、「必要になったら生やせばいい」と思っている人もいるようですので、念のためデメリットとしてご紹介します。
レーザー脱毛で永久脱毛をすれば、そこからはどうしてもヒゲを伸ばすことができません。光脱毛でも、そこからは弱々しいヒゲしか生えてこなくなります。
このため、2度とヒゲを伸ばすことができないということを覚悟して、ヒゲ脱毛をする必要があります。
白ヒゲには脱毛効果を期待できない
ヒゲ脱毛はヒゲのメラニンに向けて照射し、ヒゲを熱することで毛母細胞にダメージを与えます。
このため、メラニンが含まれていない白ヒゲには、レーザー脱毛や光脱毛で脱毛することができません。産毛もエステサロンやクリニックによっては残ってしまいます。
そのようなケースでは、脱毛をした後もヒゲ剃りなどのメンテナンスが必要になります。黒いヒゲがないだけでもお手入れが楽にはなりますが、完全なノーメンテナンスを期待していると、脱毛後の不満につながってしまいます。
こちらも、事前のカウンセリングでどれくらいの状態になるかは教えてもらえますので、ヒゲに白いものが多いという人は、あらかじめ脱毛できないリスクについての説明をしっかりと受けておきましょう。
一時的にヒゲが太くなるリスクがある
ヒゲ脱毛をすると、最初の1〜2回くらいは施術後にヒゲが太くなることがあります。
脱毛をしたと気にヒゲが毛穴に残ってしまい、泥棒ヒゲのようになってしまうケースと、毛根が刺激されてヒゲが太くなるケースがありますが、いずれにしても脱毛をしたはずなのに、ヒゲが目立つようになります。
これは一時的なものであり、さらに脱毛回数を増やすことでヒゲは確実に細くて弱くなります。
ただ、その過程で見た目が悪くなることもあり、「効果が出ない」といって脱毛を諦めてしまう人も多いようです。
実際には、そこからの継続がとても重要ですので、もし施術後にヒゲが目立つようになっても気にしないでください。
脱毛を止めなければヒゲは確実に薄くなりますので、すぐに結果を求めずに、レーザー脱毛なら1年、光脱毛なら2〜3年は続けてください。
まとまったお金が必要になる
ヒゲ脱毛はコストパフォーマンスが高いとお伝えしましたが、それでも初期費用としてまとまったお金が必要になります。
レーザー脱毛なら永久脱毛までに8万円前後、光脱毛なら永久脱毛に近い状態になるまで12万円前後かかります。
それ以降にお金がかからないとはいえ、決して小さくない金額ですよね。ただし、それに見合っただけの結果を得られるのがヒゲ脱毛です。
エステサロンならキャンペーンなどで、格安で1回目の施術を受けられることもありますので、さらに費用を抑えることもできます。分割払いやローンに応じてくれるエステサロンやクリニックもあります
自分なりにしっかりと情報収集を行い、費用対効果をよく考えてヒゲ脱毛をするかどうかの判断を行いましょう。
ヒゲ脱毛をするときの注意点
ここまでの説明で、ヒゲ脱毛についての知識が身についたかと思いますが、さらに知識を深めるために、最後に脱毛をするときに気をつける注意点を3つご紹介しておきます。
肌の状態を整えてから施術する
ヒゲ脱毛で肌トラブルを引き起こさないようにするには、肌の状態を整えておくようにしましょう。
例えばニキビがあると、ヒゲ脱毛できなかったり、脱毛中に炎症を起こす可能性があります。濃いニキビ跡もあまりよろしくありません。
レーザー脱毛にしても光脱毛にしても、肌に何らかの影響を与えてしまいますので、想定外のトラブルを避けるには、できるだけ安定した状態で施術を受けるようにしましょう。
肌の調子を整えるポイント
- 栄養バランスの整った食事への切り替え
- ビタミンを積極的に摂取
- 睡眠時間の確保
ちょっとしたことですが、肌にも心にもストレスをかけない生活を心掛けてください。
そうすることで、万全の状態で脱毛できますので、施術による肌の炎症などのリスクを低減できます。
施術前後での飲酒はNG
肌の状態を整えるためにも、施術前日の飲酒はNGです。
飲酒をすると血行が良くなりますが、その状態で脱毛を行うと、普段以上に肌にダメージを与えてしまう可能性があります。さらに、お酒の種類によっては脱水状態になるのも施術においてはよくありません。
施術後も同様に飲酒はNGです。
脱毛直後は肌がいつもよりも敏感になっていますので、少しのアルコールでも、過敏に反応しがちです。
基本的には脱毛をする日の前後には飲み会を入れないようにして、送別会などで参加を避けられないときにはノンアルコールで乗り切りましょう。
ヒゲ脱毛をした後はきちんとアフターケアを行う
脱毛はエステサロンやクリニックでの施術をしたら終わりではなく、数日間のアフターケアもセットだということを頭に入れておきましょう。
すでにお伝えしましたように、施術後は肌が不安定な状態ですので、次のように刺激を与えないように気をつけなくてはいけません。
- 日焼けしない
- 湯船やプールに入らない
- 保湿を意識する
施術後のアフターケアとして、上記の3つは守るようにしましょう。過保護だと思うくらい肌をしっかりと守ってあげることが重要です。
いくら施術が上手くいっても、翌日に屋外プールに行くなんてことをしたら、肌荒れが起きてもおかしくありません。
肌に刺激を与えないように注意して、こまめな保湿も心掛けましょう。そこまで行うことでヒゲ脱毛での様々なデメリットを回避できます。
「少しくらい大丈夫」なんて自分で判断せずに、徹底して肌を守るようにしてください。
ヒゲ脱毛で爽やかイケメンを目指そう!
ヒゲ脱毛は高いという印象を持っている人もいるようですが、長い目で見たときにはカミソリやシェーバーよりも出費を抑えることができ、しかも脱毛が完了すればカミソリ負けなどの肌への負担がなくなります。
いいこと尽くめのように感じるヒゲ脱毛ですが、ヒゲがなくなることで肌が守られなくなるため、保湿などのスキンケアを継続する必要があり、さらには施術に痛みがともなうなどのデメリットもあります。
脱毛するのに1〜3年程度かかるため、結果が出るまで長期間かかるというのも悩ましいところです。
それでも、ヒゲ脱毛は総合的に考えたときにはコストパフォーマンスが高く、自己処理の時間が短くなるなどの得られるメリットも大きいヒゲ処理方法のひとつです。
気になるという人は、エステサロンやクリニックで相談することから始めてみましょう。