ニュージーランド移住の魅力と移住するメリット・デメリット

昨今、ニュージーランド移住(以下NZと表記します) が人気です。
ワーキングホリデー制度を利用しての一時的な滞在ではなく、家族連れで移住する方が増えています。その人気は日本人だけにとどまらず、世界中から多くの人が移住目的で海を渡って来ています。

なぜNZ移住は人気があるのでしょうか。この記事ではNZ移住の人気の理由と、移住に関するメリット&デメリットをお伝えしていきます。生活の中で気になる点からビザについてまで、詳しくお伝えしておりますので、ぜひ最後までお読み下さい。
これを読むことによりNZへの移住に対し詳しくなること間違いなしです。

なぜNZ移住は人気なのか

なぜNZ移住は人気があるのでしょうか。

移住のメリットデメリットを探る前に、ここではNZ移住の人気の理由を見ていきましょう。

人気の理由

  • 日本から直行で渡航しやすい英語圏
  • ビザや永住権が比較的とりやすい
  • 南半球にあり、色々なリスクが避けられやすい
  • 過ごしやすいイメージを持たれている

日本から直行で渡航しやすい英語圏

移住にあたり、日本に資産やご家族を残している人もたくさんいます。
そういった方々にとって、何かあったときにすぐ帰れる距離ということはとても魅力的です。

飛行機に乗る時間は10時間前後とそれなりにかかるものの、日本とNZは直行便が成田から週に3本も出ていますし、関西空港からも冬季限定で週3本出ています。

ビザや永住権が比較的取りやすい

最近はどの国もビザや永住権の取得が難しくなってきています。

NZは観光ビザでも最大1年間滞在が可能ですし、永住権も比較的取得しやすい国です。(細かい要件がありますので、事前に移民局のページやアドバイザーにご確認ください。)
海外への移住を目指す人にとって「ビザや永住権が取れるか」ということは、国選びに大変重要な点です。せっかく家族で移住をしてきてもその先の門戸が開かれていなくては生活することができません。

諸要件はあるものの、NZは他の英語圏に比べるとまだまだ移住がしやすい国の一つです。
世界中から難民も受け入れており、移民に寛容で多様性を尊重する社会の雰囲気ができています。

南半球にあり、大国から離れているので様々なリスクが避けやすい

NZは南半球にあり、隣国オーストラリアとですら飛行機で3時間かかります。

島国ですので、公害などの被害を他国から受ける危険性もありません。原発もなく、クリーンエネルギーを推奨していることから、2011年の東日本大震災以降移住者が増えています。

近くに覇権意欲をもつ大国がないので戦争や紛争などのリスクを避けやすいという点でも?

過ごしやすいイメージを持たれている

NZは英語圏の中でも治安が比較的よく、過ごしやすい国です。アメリカのように銃社会ではありませんし、人々の気質も穏やかでのんびりとしています。

移住を考える人の多くは、子どもに英語力や、安心して生活できる基盤を授けたいと考えます。そのような人たちにとって、「安心して子育てできる英語圏」というのは大変魅力的な場所なのです。

NZ移住のメリット

具体的に移住のメリットにはどんなものがあるかを見ていきましょう。

移住と一口にいっても、様々なパターンがあります。この記事では一番考慮することの多い「家族連れで永住目的」の場合でご説明します。

子どもたちの教育や医療システムといった、実際に生活していくにあたり感じるメリットやデメリットを掘り下げてお伝えしていきます。

人が優しく差別が少ない

先にも述べたよう、NZは世界各国から移民が訪れています。多様性を尊重し、「みんなで国を作り上げていこう」という雰囲気が社会全体に醸成されています。

NZ政府は開拓時代に、先住民族であるマオリ民族を迫害したという負の歴史を持っています。

彼らへの迫害の反省から、現在は「先住民族であるマオリ族の文化を尊重しよう」という国の方針があり、公共の場での表示は英語と共にマオリ語が表記されています。
小学校ではマオリ語教育を部分的に取り入れており、数の数え方やあいさつなどをマオリ語で学ぶ機会もあります。

また、他文化に対する敬意はマオリ文化に対してだけではなく、学校教育や公共の多くの場で、他の文化を紹介しあう機会が設けられています。

2019年3月、南島のクライストチャーチで白人至上主義者によるイスラム系住民の大量殺戮という痛ましい事件がありました。犯人はモスクで祈りをささげる敬虔なイスラム教徒の人々に無差別に発砲し、50人もの方が命を落としました。

この事件は世界中で大きく報道され、国内では各地のモスクに多くの花束が献花されるとともに、多くのNZ人が恐怖を感じるイスラムの人々を支える姿が見られました。また、首相のジャシンダ・アーダーンはイスラムの人々に敬意を表してヒジャブを被って犠牲者の弔問に訪れました。
彼女のその他の文化を尊重する姿勢に多くの国民が感銘を受けるとともに、「差別感情はこのNZでは絶対に許されない」という思いを新たにしました。

差別が絶対にないというわけではもちろんありません。しかし、国全体としてそのような姿勢は許されないし恥ずべきだという認識ができているので、移民にとっては大変過ごしやすい環境が整っています。

人権意識が高く、過ごしやすい社会

世界で初めて女性に参政権が認められた国が、ここNZです。

「女性も男性と同様の権利をもつべきだ」という高い人権意識はあらゆる場で受け継がれ、NZは男女平等を計る各種調査では毎回上位にランクインしています。政府や企業の要職についている女性の割合が多く、様々な現場で女性が活躍している姿を見ます。

女性だけではなく子どもにもとても優しい国で、電車内で座席を譲ってくれたり子供が泣いたら一緒にあやしてくれたりする人々の姿は日常風景です。子供が多少元気でも誰もそれにイライラしたりせず、むしろ「当たり前の風景」としてとらえられているので子育て世代にはとても過ごしやすい環境です。

食の宝庫 どんな食べ物も手に入る多文化社会

移住をする際に気になることの一つに「食」が挙げられることと思います。
食事は毎日の生活のクオリティを左右するものですので、重要なポイントといえるでしょう。

食に関するメリットとして、移民の多い国ですのであらゆる国の食を体験できることが挙げられます。オークランドなど都会では、街中を歩けば中華や日本食だけでなく、東南アジアや中東、南米など世界中のあらゆる地域のレストランがあります。食材も中華系のスーパーやインド系のスーパーなど様々なお店があり、日本食品の専門店もありますので食事に困ることは大きな都市ではありません。

また、乳製品や野菜・果物、肉類や魚などのあらゆる食品が自国内でとれますので、フレッシュなおいしい食材に囲まれています。オーガニック製品の専門店もたくさんあるので、体に安心な食材を選ぶことができます。食が充実しているというのはこの国のもつ大きな魅力の一つです。

オンライン化先進国

意外に感じるかもしれませんが、NZはオンライン化が進んでおり、多くの手続きが自宅にいながら済ますことができるネット社会です。

各国の経済発展とオンライン化の相関を評価するDEI(Digital Evolution Index)という指標があります。このDEIを計る調査で2017年にNZは「傑出している国」として高く評価されました。

公共料金の支払いや何かを購入したときのお金の振り込みなどは、クレジットカードがなくてもオンライン上の自分の銀行口座から簡単に済ませることができます。買い物も現金を全く持ち歩かなくても銀行カード一枚で事足ります。

スピード違反などの罰金の支払いですら、ネットで簡単に警察の口座に振り込むことができるのです。

オンライン化が進んでいるのは銀行口座に関することだけではありません。
ビザの申請や税金の還付の申請ですらオンラインで済ませることができ、生活のあらゆる面でどんどん便利になっています。

海外で暮らしていくと、英語で交渉をしたり電話を掛けたりすることには抵抗がある方も少なくないでしょう。オンラインでしたら、直接話さなくてもよいので移住へのハードルを下げてくれます。

ワークライフバランスがとれている社会

NZは働く人の権利が守られています。
8時間労働制を世界で初めて提唱した国もここ、NZです。

勤務時間はしっかりと守られ、日本のように残業を推奨されません。また、サービス残業といったものも存在しておらず、働いた分を雇用主は支払う義務があります。
祝日に出勤した場合の給与は5割増しになったり、一年間働いた雇用者は4週間の有給休暇を取る権利があったりするなど、働く人々が搾取されることのないよう国が法律を定め、しっかりチェックしています。

労働環境が恵まれているので、仕事後や休日は家族や仲間とのんびりと余暇を楽しむ余裕があり、それが社会に更なる活力を生んでいます。

わかりやすい税制システムと充実した福祉政策

NZの税制は大変シンプルでわかりやすいです。

生活していく上で主に払うのは、GSTと呼ばれる消費税と所得税です。GSTは食料品などの購入代金だけでなく、車の修理などサービスにも一律15%課税されます。

所得税はパートやフルタイムにかかわらず、年間の所得に応じて課税されます。所得が多くなれば多くなるほど、支払う税金も高くなり、最低で10.5%、最高で33%の額を納税します。

これらの税金は一見高く見えますが日本のように税制が複雑で何重にもとられる税はありません。シンプルで支払う側にとってわかりやすいシステムです。

また、病気で働けない人やシングルマザー・生活困窮者に対しての福祉が手厚い点も、NZのよさの一つということができるでしょう。

NZ移住のデメリット

たくさんのメリットについてみてきましたが、移住をする際はデメリットについて知っておくことも重要です。NZ移住のデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

物価に関する話から、医療や気候に関する話など、生活していく上で感じるデメリットなどについて幅広くお伝えします。

物価や家賃が高い

冒頭でお伝えしたよう、NZは移住先として世界各国から人が集まってきており人気があります。

それにより近年大きな問題となっているのが家賃や住宅価格の高騰です。

住宅価格がこの10年で著しく上昇したことにより、家を購入することが一般庶民には難しくなりました。オークランド郊外にある、築30年以上経過している3LDKの物件でも70万ドル以上(日本円の現在のレートで5,000万円くらい)するのが普通です。

住宅価格が上昇するということは、当然賃貸向けの物件も家賃が上がります。移民の流入もあいまって都市部では賃貸物件が足りないという問題も引き起こされており、ホームレスの増加が社会問題となっています。

また、最低賃金も年々上昇しており、2019年12月現在で17.7ドルです。

最低賃金が上がることは一見よいことのように見えますが、実際はメリットだけではありません。

賃金が上がるということは、生産業かかわる人々の賃金も上がりますので物価の高騰を招きます。時給ベースではなく、給与で生活している人にとっては、給与は変わらないまま物価が上がるのでむしろマイナスに感じることの方が多いでしょう。

衣食住は生きていくうえで必須のものです。そのうちの食と住に関して悩まされることが多いというのは大きなデメリットの一つです。

ビザの先行きが不透明

海外で暮らす上で避けては通れない問題の一つがビザです。

今回の想定の「家族移住をし、ゆくゆくは永住権を取る」ことを目指す場合、いずれは働けるビザを取得する必要があります。

小国NZでは経済を発展させるために移民による人口増加を政府が奨励しているものの、時の政権の意向に左右されやすい現状があります。

以前、経済政策を重視する国民党政権では、移民に関するあらゆる政策が寛容でした。しかし、2017年に交代した労働党連立政権では、「ニュージーランド人ファースト」を第一に掲げ、移民に対して抑制的な政策が次々と打ち出されています。
他の英語圏と比べるとNZはビザや永住権が未だに取得しやすいことに変わりはありません。しかし、年々求められる条件が高くなり、以前よりかなり難しくなってきているというのも事実です。

具体的にはワークビザも永住権も時給が重視されるようになっていて、審査もかなり時間がかかる上に厳しくなってきています。移民局のルールは短期間でコロコロと変わるため、ワークビザや永住権を取るためのプランを途中で余儀なく変更させられることもあります。

ビザは申請すること自体に膨大な労力とお金、時間がかかります。それに加え、移民局の動向を注視し続けなくてはいけないということは、生活していく上でかなりストレスのかかる問題の一つでしょう。

気候が合わない人もいる

「南半球にあり、オーストラリアに近い」というイメージからNZの気候が温かく過ごしやすいというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。

しかし、生活してみるとわかるのですがいわゆる「南国」という気候ではありません。
NZ全土で南極からの風が吹くため一年を通して風が強く、夏でも朝晩は冷え込みます。
最大の都市オークランドを例に挙げると、冬場は雨が多い上に湿度が高く日本の冬のように乾燥していないため、カビに悩まされる人も少なくないです。

クライストチャーチやクイーンズタウンのある南島は南極に近いためもっと寒さを感じます。

先ほど家の価格が高騰していることをお伝えしましたが、NZ全土で家の価格とクオリティが見合っていません。断熱材が入っていなかったり、暖房設備が整っていなかったりと、日本の住宅と比べ気密性が低いため、冬場は多くの日本人にとっては辛さを感じる時期といえるでしょう。

紫外線も高く日本の7倍ともいわれています。皮膚がんの発生率も高いため、夏場の日焼け止めなど皮膚を守るケアは必須です。

自然は豊かだけれど、娯楽が少ない

少しずつ発展してはいるものの、オークランドやクライストチャーチなどの大きな街以外では、まだまだ素朴な田園風景が広がる国、NZ。

ショッピングモールもですら土日は6時くらいに閉まる上に、日本のカラオケやアミューズメントパークのような娯楽施設がほとんどありません。このような現状に刺激のほしい若者は退屈と感じ、オーストラリアなど海外に出ていく人もたくさんいます。

日本でお金を使う遊びに慣れている方は、NZに来ると同じく退屈さを感じることがあるでしょう。この国はそういった娯楽は圧倒的に不足しています。

ただし、これらをデメリットととらえるかどうかは生活スタイルに依るところも大きいです。

娯楽施設は少ないものの、身の回りに自然はたくさんあります。

夏場は日が長いので山をトレッキングしたり、海でサーフィンや海水浴を朝から夜まで楽しんだりすることもできます。潮干狩りや釣りにバーベキューなど、この国ならではの自然をつかった遊びはたくさんあるので、デメリットをうまくメリットに変換できる人にとっては気にならないポイントともいえるでしょう。

公共交通機関が整備されておらず不便

NZは車社会と言われています。バスや電車などの公共交通機関が発達しておらず、どこに行くにも車が必須です。大都市オークランドでさえも、空港から街中への直通の路線がありません。

電車やバスはあるものの、接続がよくないので車なしではどこに行くにしてもかなりの不便さを感じます。単身で街中に住む場合はいいのですが、子ども連れの方は駅前などの繁華街に住まない限り買い物一つするだけでかなり労力を必要とします。

都市間の交通網も同様に発達しておらず、都市間を走る電車の路線はわずか4つしかありません。車がない場合、他の都市に行く際の交通手段はバスに頼らざるを得ないというのが現状です。

頼りない医療システム

NZは日本のように医療システムが整っていません。

この国の医療システムは、日本のように科や専門医を自分で選択できるというシステムはありません。

まず、GPという地域の家庭医に登録をし、簡単な風邪などはそこで診断を受けます。
皮膚に何か出来物ができても、インフルエンザの疑いがあっても、とにかく最初は登録しているGPにかからなくてはなりません。
GPが専門医に見てもらう必要があると判断した場合のみ、紹介状を書いてもらい公立病院の専門医に診てもらうことができるのです。

ワークビザや永住権を持っている方は無料で公立の病院にかかることができるものの、(一定の条件があります)多くの人がこのシステムを使う上に圧倒的に病院数が足りていません。

従って、急を要する病状でない限り検査を受けるだけでも数か月待たなくてはならないという現状があります。

歯科治療に関しては、特に注意が必要です。歯医者は上記の公共医療の対象外ですので、かかる際はすべて実費を払わなくてはなりません。
初期診断やX線を取るだけで軽く100ドルを超えてしまいます。虫歯治療に200ドル、神経の治療などでは1000ドルを軽く超えてしまいますので、日本のように気軽に歯医者にかかることはできません。

これらのシステムを心許なく感じる人は医療保険に入り、保険のカバーの下私立の病院に行ったり歯科治療を受けたりします。

ただし、保険料がとても高いのでこの方法は一般的ではありません。
日本のように優れた医療サービスを受けられる国から移住すると、この国の医療システムは不安を感じる要素の一つです。

日本のような消費者第一主義のサービスはない

日本のような時刻通りのサービスはあらゆる面で期待できません。

宅配便はサインを必要としないものは、玄関先に置いていくのが当たり前です。何か生活の中で不都合が生じて業者を呼んだ時も、一時間や二時間遅れるのは当たり前、時には半日遅れてくることもあります。電話で問い合わせても「私はその担当じゃないからわからない、後で担当からかけなおします」と言って、連絡がこないことは日常茶飯事です。

日本のような「時間通り、お客様第一主義」のサービスに慣れていると、このような対応にいら立ちを感じることも少なくありません。このようなルーズさを受け入れる覚悟が必要なのがNZ移住です。

メリットorデメリット?NZの教育について

最後に、メリットともデメリット両方を併せ持つポイントとして、教育システムをご紹介します。NZの学校教育は日本とは多くの点で異なっています。移住の際にお子さんの教育環境がどうなるかということはとても大切なポイントになる点ですので、ぜひ参考にしてください。

NZの学校制度

NZでは子供が5歳になった日から小学校に入学することが可能となります。
日本のように一律で同じ日に入学するのではなく、誕生日が来た子から順番に学校に入学するシステムですので、当然入学式はありません。

学校制度は以下のようになっています。

Primary school(year1から year8)…5歳(6歳)から12歳まで通います
Secondary school(year9 からyear13)…13歳から17歳まで通います。
注意)地域や学校によっては、primaryがyear6で終わり、その場合は日本でいう中学校にあたる二年間のintermediate schoolに通った後、secondary schoolに通うことになります。

Secondary school(一般的にはcollegeやhigh schoolと呼ばれています)は、5年間通うことになり日本より長いのが特徴です。学齢的には日本でいう中学校と高校が合併しているような雰囲気に近いといえます。

大学など高等教育機関に進学するには、高校在学中にNCEAというテストを受けて、進学に必要な単位を取得します。Year11、year12、year13と三年間で単位を取得することにより、大学入学が可能となるのです。

メリットorデメリット?NZの教育について

では、次にNZの教育のメリットをあげていきましょう。メリットとして、以下の3点が挙げられます。

① 多様性を学べる
② 個性を伸ばす教育方針
③ 英語力が身につく

①多様性を学べる
先にもご説明したよう、NZは多民族国家です。今や国民の四分の一が移民ともいわれており、学校には多種多様なバックグラウンドを持つ子どもたちが通ってきます。子供たちはいろんな文化や言葉を話す子供たちが周囲にいるのが当たり前の環境で育つので、「多様性とは何か」を小さなころから体感することができます。

21世紀を生き抜く子どもたちにとって、人種や宗教、民族にかかわらず人々と共生していくことを実感できる場というのは子供の人生において大きな糧となるでしょう。

②個性を伸ばす教育方針
NZでは教育委員会制度が1980年代に廃止されました。学校運営は各学校長の裁量に依るところが大きく、日本でいう学習指導要領にあたる統一した基準もなく、学習内容も各学校・各担任に委ねられています。
特徴的といえるのが、子ども一人一人の特性や才能にあった点を伸ばしていこうという教育方針です。
日本のように「〇年生では最低でも〇〇ができるように」という全国で統一した基準がありませんので、子どもたちは自分の能力に合わせて学ぶことができます。例えば、算数の学習でしたらクラスを分けて、集団別(理解の早い集団・ふつうくらいの集団・時間がかかる集団)に学んだりするのが一般的です。

子どもたちも、自分の能力にあった集団で自分の課題をしっかりと把握して学ぶことができるので自尊心を大切にしながら学ぶことができます。

③英語力が身につく
多文化を尊重してはいるものの、英語で話す環境が当たり前ですから、当然英語力が身に付きます。住み始める年齢にもよりますが、幼いうちから海外で過ごし、英語を自由に操られるようになることは、お子さんにとっては何よりの財産となるでしょう。

NZの教育のデメリットはどんな点?

最後に、NZの教育のデメリットを見ていきましょう。NZの教育のデメリットは、先に挙げたメリットの二つ目とも関連しています。

NZの教育のデメリットとは、得意なものを伸ばすことに重きを置きすぎるあまり、苦手な教科をよく理解しないまま先に進んで行ってしまうことです。

特に算数のように積み重ねが重要な教科では、一度つまずいてしまうとその後の学習にも影響します。
基礎・基本をどの子も等しく積み上げていく日本の教育とは異なり、個性を重視した教育システムは「十分に力をつけることができない可能性がある」というデメリットでもあるのです。
また、理数教育が全般的に弱いと言われており、国としてもその点を問題視しており、力を入れているところですが、まだまだ課題が多いようです。

「自由なスタイルでのびのびと育てたい」という方にとって、NZの教育は大変魅力的である反面、基礎的な能力を培いたい方にとっては不安を感じる点とも言うことができるでしょう。

まとめ

ここまで多くの観点からNZ移住についてご説明してきました。
たくさんのメリットとデメリットをお伝えしてきたので、迷われる方もいらっしゃるかと思います。

そこで、ぜひ大切にしていただきたいのが「自分の人生の優先順位は何か NZに移住したとしたらどんな生活がしたいのか」ということを見つめ直すことです。
これらを具体的にイメージすることにより今後のロードマップを具体的に描くことができます。

海外移住は人生において大きな決断です。
ぜひ、この記事を参考にNZ移住を前向きに検討していただければと思います。日本にいるだけでは出会えない人や体験が、あなたを待っています。