好きだから避けてしまう、幼い頃から一度は誰もが経験したことがある心理。
実はこれの正反対の心理で「嫌い避け」という行動もあるんです…「もしかしたら嫌われているのかな?」そう感じたことで落ち込んでしまったり、どうしたら良いのかわからなくなってしまうことも無理のないことですよね。
ここではよくある「嫌い避け」の特徴と、そう感じた時の行動をまとめてみました。小さなヒントにでもなれば幸いです!
嫌い避けとは
嫌い避けって言葉自体、聞いたことはあるけど何のことなのかわからないという方もいらっしゃると思います。
心理要因から起きる行動なのですが、簡単にわかりやすく言うと「好きだからこそ避けてしまう心理」の正反対の行動のことです。
「好きだからこそ避けてしまう」のは、小学生くらいから「あるある」な行動でしたよね。これは「好き避け」といいます。
しかし大人になり心理構造が複雑化してくると、この真反対の行動「嫌いだからこそ避けてしまう」ことも出てくるものです。
しかもこの『嫌い避け』、大人がやればやるほどわかりにくく対処もしにくい行動なんです。また、それを感じた人は不必要に落ち込んでしまったり、「はっきり言えばいいのに」などと逆にその人に「嫌い要素」を持ってしまったりするのです。
1人で抱え込む前に、一度冷静にその人の行動とこれらの特徴が当てはまるかを見て対応策を考えてみましょう。
ごめん避けと嫌い避けは同じ意味?
よく聞く『嫌い避け』と同じような言葉で、『ごめん避け』というのもあります。どちらも心理的行動は大差がありませんが、根本を見ると以下のように結構違うようです。
「ごめん避け」
「ごめん避け」というのは、その人に悪いなと思いつつ避けてしまうという行動です。
例えば、その人の人間性や細かな所は嫌いではないけれど、異性として見られるとちょっと困惑してしまったり、すでにパートナーがいるなど受け入れられない状態の時に、その人に悪いなと思いつつ避けてしまうという行動です。
また、「ごめん避け」の場合は状況や環境の変化などにより緩和されたりする可能性が高いものを言います。
「嫌い避け」
一方、「嫌い避け」はあまり関わりを持ちたくないと感じていたり、極端な状態になると生理的に受け付けないという場合に取る行動です。
そのため、「ごめん避け」とは異なり、よっぽどの変化や行動がないと嫌い避けはなかなか改善されません。
人は「嫌い・苦手」という心理を一度持ってしまうと、それを打ち消すにはその3倍の心理的変化が必要だと言われているからです。
嫌い避けする時の心理
では次に、「嫌い避け」はどのような心理状態の時に起こりやすいのでしょうか?まず、「嫌い」という感情は人間の防衛本能のひとつと言われています。
自分の精神状態や身体状態を著しく崩す恐れがある個体に対し、一種の恐怖感や嫌悪感を持ち「なるべく関わるな、そばに寄るな、でないと何か危険なことが起こる」と脳が自分に警告しているのです。
その危険というのは人それぞれです。女性が苦手という男性は女性だというだけで嫌い避けする人もおりますし、男性が嫌いだという女性もいます。
生まれてからそれまで生きていた環境などによって形成される個性とも言えますね。
また、その嫌い避けする対象の人物と関わりをもつことで、自分の環境が変化すると感じた時にも同様の危険察知能力が働きます。
そのため、本能的に環境の変化をあまり好まない、いわゆる保守的な男性に多く起こりやすい心理とも言えます。
しかしながら、基本的には男女の差はあまりなく、「シャイ」「照れ屋」「素直になれない」「自己防衛本能が強い」「やや怖がり」というタイプにその心理が働くことが多いようです。
男性版『嫌い避け』と女性版『嫌い避け』
「男女にあまり差はなく起こる心理」とお伝えしましたが、その表現方法はやや異なることが多いようです。
何故なら女性は自分の心理に敏感で、物事にはっきりとした結論を求めやすい傾向に有ることに対し、男性は自分の心理にはあまり敏感ではなく、漠然とした感情の動きに対し結果を求めることも少ないからです。
こうした男女の性質の違いから、「男性の嫌い避けはやんわりと曖昧」「女性の嫌い避けははっきりしていてやや怖い」という質の違いがあるようです。
どちらにしても、言葉ではなく態度で察せねばならぬ行動なので、嫌い避けを受けた方は悶々と思い悩んだり辛い思いをしたりすることも少なくありませんよね。
嫌い避けの特徴
嫌い避けの特徴は第3者が見たときにもある程度気づくものですが、嫌い避けされている人は以外と気づかないものです。
「私もしかしたら…嫌い避けされてる?」と感じてしまった方や心当たりがある方は、以下のような嫌い避けの特徴がないか見てみましょう。
- 視線を合わせない
- 無視はしないが最低限の挨拶しかしない
- 距離をおく
- 一対一にならないようにする
- LINEやメールは完全に無視
- 敬語で話す
- グループでも一緒にいたくない
それぞれの特徴について詳しく紹介します。
視線を合わせない
嫌い避けで一番わかりやすいのが、視線を合わせないことです。特に「目」は自身の感情が一番でてしまう部分でもあります。
もしも視線があったりした場合、表情を変えずにすぐに視線をそらされたり、相手に嫌いさを伝えたい時には、露骨に嫌な表情をする人もいるでしょう。
嫌い避けをする人は、基本的にその人を視界にいれることを嫌がるため、仕事上会話を交わすようなことは合っても視線を合わせずに返事をしたりします。
無視はしないが最低限の会話しかしない
完全に無視はしないけど、挨拶の返しや業務連絡など必要最低限の会話しかしません。
よくカップルや夫婦でもこのような喧嘩するをこのような態度になりますが、嫌い避けの場合もこれと似たようなことになります。
例えば、態度も話しかけたら返事はするけど、絶対に笑顔を見せなかったり、そっけないような態度でさらに話しかけてくることを拒みます。
間違ってもプライベートな会話や冗談を言い返すようなことはないでしょう。
むしろ、必要最低限以外の会話をしようとするものなら、相手を怒らせてしまうこともあるので、無理に話を振ったりするのはやめておいたほうがいいです。
距離をおく
先ほどもお伝えしたとおり、嫌い避けは相手を視界にもいれたくないので、距離も遠くに座ったりして背中を向けていることが多いです。
広い部屋などでは、わざとその人を避けるために遠回りをして目的地まで行くこともあります。
このように嫌いな人と視線を合わさない、視界に入れないために自然に多くの距離を取るように行動しているはずです。
一対一にならないようにする
嫌い避けはとにかく相手と視線を合わせたくない、関わりを持ちたくないためコミュニケーションを取るすきを作らないようにと二人きりになるのを避けるようにします。
万が一そういった状況になった際には「トイレに行ってくる」など、嘘をついたりしてその場を離れるようにするでしょう。
しかし、男女の場合などは好き避けの可能性もあるので、完全な嫌い避けと判断するのは難しいところでもあります。
LINEやメールは完全に無視
LINEなどの連絡ツールでは、相手が開いて文を読むと「既読」になりますが、一対一の場合、嫌い避けの人は「既読」にすらならないかもしれません。
先ほども言ったっ通り最低限の会話しかしたがらないので、仮に「既読」にはなったとしても返信がくる可能性はわずかで、上司など嫌い避けがバレたくない時だけ返信がきます。
また、グループLINE上では周りの目が気になるので、そっけない返信をしたり、別の誰かを通して返信することはあるかもしれません。
敬語で話す
一緒に働いて結構立つのに未だに敬語で話してくる場合は、あなたのことを嫌い避けしているかもしれません。
敬語は先輩や上司だった場合は当たり前ですが、年も近く同期なのに敬語なのはおかしいですよね?これはあなたとこれ以上距離を縮めたくないなど、このままの関係を保ちたいためかもしれません。
敬語ならずとも他の人と話すときと話し方が何か違う、よそよそしいなどの場合は嫌い避けで間違いないでしょう。
グループでも一緒にいたくない
嫌い避けは周りの人にはあまりわからないようにするものですが、相当嫌いな場合は複数人で出かける時でも拒否をします。
1〜2度ならな周囲の人にもバレませんが、何度か断ってくると周囲にも気づかれてしまいますし、中には「あの人くるなら私は行かない」とストレートに断って来る人もいます。
複数人いれば嫌いな人がいても問題なさそうですが、嫌い避けする人は感情が表情や態度に出てしまう人なので、自分が好きな場所やイベントに嫌いない人がいるだけで、気分が盛り上がらないのは目に見えてしまうからです。
これは、自分の保身のためというよりは、嫌な気持ちが表に出てしまうことで周りの人の盛り上がりを邪魔したくないという気遣いからきているものでもあります。
先に行くはずだったのに、嫌いな人も参加すると知った途端に行かないと言い出すことも嫌い避けする人の特徴です。

好き避けの特徴
嫌い避けの特徴について紹介してきましたが、ここで好き避けの特徴についても紹介しておきます。
どちらも視線をそらす、避けられるという行動は同じなのでややこしい気もしますが、あなたが感じている嫌い避けが実は「好き避け」の可能性も否定できません。
「好意がある相手の態度がそっけない…けど嫌われてるのかな?」など心当たりがある人が要る方は以下の特徴をチェックしてみてください。
- 避ける
- ツンデレ
- LINEやメールの返信が早い
- 理由を聞く
- 意地悪なことを言う
- 距離が近い
- 動揺する
それぞれの特徴について詳しく説明していきます。
避ける
好き故に相手を避けてしまうような行動をとります。視線が合っても目をそらしますが、なぜか目が合う回数が多かったりします。
これは、あなたと距離を置こうとしている反面、位置や行動を把握するために常に視界にあなたを捉えているためです。
また、距離が近づくと体や顔をそむけてしたりするのは、単純に恥ずかしさからの場合もありますが、自分の見た目にコンプレックスがあるために近くで見られたくないという恐怖からくる行動でもああります。
ツンデレ
一見話しかけてもそっけない態度をとります。しかし無視することは決してありません。これは、相手に好意があることを悟られたくないゆえの行動です。
また、二人っきりなったりしたりすると急に親しげに話しかけてきたりすることも。態度をコロコロ変えるようなところは好き避けの特徴です。
理由は相手に「あの人の態度はなんなんだ?」と記憶に残すようにすることで、自分のことを気にかけてほしいというサインを出すためです。
しかし、あまりツンケンしすぎると、気分屋の人、難しい人と勘違いされて相手も防衛策としてあなたを避けるようになるので、やりすぎは注意が必要です。
LINEやメールの返信が早い
実際に一緒にいる時は態度がそっけないのに、LINEやメールなどを送信したは、とくに急ぎの返信を必要としていないのに返信がとくかく早い場合も好き避けの特徴です。
こういった「早い反応」は遠回しにあなたに関心があることを示しています。しかし、タイピングの速さなどは個人差があり、メールなどの機械が苦手な人もいるので遅いからと言って好意がないとも言い切れません。
しっかりと「反応がある」ということを認識しておきましょう。
理由を聞く
好き避けの場合、相手の質問に対してよく「なんで?」と聞く場合は、単なる疑問というよりはあなたの答える理由のどこかに、自分に対する気持ちやイメージなどが隠れていないか確認したいという心理が働くためです。
例えば何気なく「この仕事手伝おうか?」と聞くと、普通の人は「ありがとう」と素直に受け入れてくれますが、好き避けしている人はよく「どうして?」と返します。
これはどういいった気持ちがあって手伝ってくれるのかを探るためで「相手ももしかして自分に対して好意をもってくれているのでは?」という期待が込められて聞いているのです。
意地悪なことを言う
よく子供の頃に好きな子をからかったりししていませんでしたが?これは周囲に好意があることを悟られないためでもあります。
意地悪なことをいいつつ、笑顔などの表情が明るい場合は好き避けゆえの意地悪かもしれません。
仲のいい友だち同士の場合は、自分自身好き避けをしていることを気づいていない可能性があるかもしれませんね。
距離が近い
好き避けの場合、背中合わせで視線を合わせないようにしますが、距離は近いケースが多いようです。
例えば飲み会などすぐ隣ではないけど、2〜3人隣だったり、あなたの視界に入るような場所にいたりします。しかし、いざ隣にいこうとすると、恥ずかしさからさっと逃げたりすることも。
本当はもっと話したいのに、話しかける勇気がない場合、ある程度の距離は保ちつつ近くにいようとするものです。
動揺する
目をそらしたり、距離を保とうとする時点で動揺しているのがわかりますが、目を合わせずに会話をしたり、急に早口になったり、リアクションがとにかく大きい等の場合は、あなたに好意をいだいている可能性が高いでしょう。
他の人との話す態度があきらかに違うのが特徴です。
嫌い避けと好き避けシーン別の見分け方
「好き避け」も「嫌い避け」も「ごめん避け」も、行動や反応はほぼ同じです。
しかしその理由が正反対のところにあるため、思わぬ誤解を生じさせてしまうことも非常によくあることです。
人間関係がギクシャクしてしまうことの大半の理由はこういった『わかりにくい心理行動』にあると言っても過言ではありません。
それでは、どのような反応が「嫌い避け」の見分け方をシーン別ごとにまとめてみましたので紹介いたします。
頼み事をした時の反応
人間は好意を持っている人に頼まれごとをされた場合は深層心理では「助けたい」と思うものです。
口ではあれやこれやと言ってもあまり障害もなくこなしてくれようとします。この場合は「好き避け」である可能性は高いでしょう。
しかし嫌い避けの場合は、まず「嫌い・苦手」という感情を持っている防衛本能が働くため、顔はむっと歪んだり、心底迷惑だという感情が最前面に現れ、その後は極力感情を抑え、迅速に素早くその頼みごとを終了させようとします。
これは苦手な人との関わりを早急に断ち切って心を安定させようとする防衛本能です。
簡単な頼みごとでも、心底から迷惑そうな表情をされたり、いつまでもぶつぶつと言われてしまうようなら、残念ながら「嫌い避け」の可能性があります。
話している時の目線と首の角度
人間の動物的反応として、視線を合わせるとある種の緊張が走ります。そして、「特に緊張する必要はないな」と脳が判断すると冷静になります。
しかし脳が「好き」や「嫌い」という感情を優先させた場合、なかなか落ち着かない身体的行動が現れます。
それが真っ先に現れるのが「目」です。昔から、「目は口程に物を言う」ということわざもあるほどですよね。
人間は好意を持っている人間と視線が合うと緊張の度合いが高まり、一点を見つめることが困難になることがあります。
これは「好意を持っていることを気づかれたくない」という羞恥心からなるものなのですが、ポイントは視線を逸らした後にどこを向いているかということです!
上や真横を向いている場合は気持ちが沈んでいるわけではないので、好き避けの可能性が高いです。
しかし、下を向いていたり首ごとぐにゃっと曲げるような状態で視線を下げた場合は、テンションが急速に落ち込んでいる証拠なので嫌い避けの可能性が高いでしょう。
話している時の体の状態
感情が表れやすいのが「体」です。これは動き自体も大きいので気づきやすい部分でもあります。
人間は、「嫌い・苦手」の人間に対し体の正面を向けることも、逆に背中を向けることもあまり好みません。「嫌いだ」という感情は防衛本能の一種です。
その防衛本能が働いている人間に対して正面も背中も見せるわけがありませんよね。
では、どこを向くかというと、斜め横の状態が一番多いのです。急所が一番少なく、かつすぐ逃げる態勢も取りやすいからだと言われています。
このように話している時の体の状態がその人の体が不自然に斜めや横に向いたり、徐々に距離を開けるように離れていくのを感じたなら、それは嫌い避けです。
大人数の時との態度の変化
では次に、大人数の中での態度はどうでしょうか。「好き避け」の場合は大人数の中であえてコミニュケーションを取ろうとはしませんがそれとなくそばにいます。
口も聞かないけれど、さり気なく隣に座っていたり、自分がお手洗いに立つとなんとなく向こうも席を立ったりなど、存在だけはアピールしようとするもの。
逆に「嫌い避け」である場合、極力そばにいようとはしません。飲み会などでも離れた席に座ったり、間に数人を挟むような位置で自分の安全を確保しようとします。
また、二人きりになれば会話をする「好き避け」に対し、「嫌い避け」は二人であろうと大人数であろうと会話をしようとはしません。ある意味態度は一貫しているのが「嫌い避け」なのです。
行動や発言が一貫しているか
もしも好意を持っているのに、そのせいで心にもないことを言って相手を傷つけてしまったら、人は落ち込みますよね。
好き避けしてしまった後、だいたいの場合は「またやってしまった、誤解されたらどうしよう」と落ち込んだり冷静になれなくなったりします。
そのため好き避けの場合、行動と発言内容が微妙に食い違ったりしてくるのです。
「嫌だ」と言いつつ待っていてくれたり、「頭に来た」と言いつつ微笑んでいたり、本人も意識できないようなところで一貫性がなくなってくるのです。
しかし、先にも申し上げたとおり、嫌い避けの場合は一貫しています。
何故なら「誤解を与えたらどうしよう」という迷いがないからです。誤解も何も事実なのですから当然なのですが、嫌い避けした場合はそれを取り繕おうとは一切考えません。
そのため、発言や行動も終始ブレることなく「嫌だ」と言ったら待っていませんし、「頭に来た」と言っている時は本当に怒っている状態です。
会話やメールのやり取り
会話やメールのやり取りで「嫌われているのかな」と不安になる人は多いようです。ぶっきらぼうな返事が来たり、既読無視されたりと些細な事で気にしすぎてしまうのもあまりよくありませんが、ここにも確かにヒントは存在します。それは、ずばり「文末」です。
例えば「◯◯って映画を見に行かない?」というお誘いを送ったとします。これに対しての回答が「はあ?何で?」という一言だった場合、あなたは傷つき不安になるでしょう。しかしこの回答は「好き避け」の可能性が高いです。
この回答の場合、「何で?」という部分で理由を質問してくることで、会話を続ける意志を見せているのがポイントです。冒頭の「はあ?」という部分は単なる照れ隠しですので、いちいち傷つく必要はありません。
しかし、これが嫌い避けだった場合は返答はおおよそ以下の通りになります。
- 「ごめんなさい、忙しくて」
- 「ごめん、それもう見た」
- 「◯◯さんが見たいって言ってたよ。一緒に行っておいでよ」
このポイントは映画に行く意志も、会話を続ける意志も感じさせず、相手からの返答を極力受け付けないような状態です。
無理に食い下がっても既読無視、返信が来なくなるだけですので、潔く引いたほうがいいでしょう。
距離が近い時
急に二人っきりになったりした状況で、キツイ言葉を言われたり、急に怒られたりして傷ついてしまう人も多いかと思いますが、これは「好き避け・嫌い避け」の反応が攻撃で出た場合です。
正確には「避けられなかった時」の反応というわけです。
自分の心のバランスを保つために避けていたのに、それに図らずも失敗してしまった時、第二の防衛反応として「威嚇・攻撃する」という手段を選ぶのです。
しかし、攻撃にも二種類あります。攻撃の中に「好意」がある場合、好意のある人を避けきれなかった時は、表情に笑みが含まれ、ある意味「嬉しい悲鳴」のような状態になります。
一方で嫌い避けの場合は、全く笑みもなく、一方的に怒っているかイライラしているような状態でとにかく危険を遠ざけたくて威嚇しているようなものです。早々にその場から離れた方が双方のためと言えるでしょう。
避けられた後のフォローの有無
ここまで上げてきた、避けられたり威嚇されたり攻撃されたりした「後」はどうでしょうか?気分が沈んだ所に、さりげないフォローはあるでしょうか。
軽い冗談を言ってきたり、コーヒーを買ってきてくれたり、帰宅した後に脈絡もなくメールが来たり…そういった「フォロー」がある場合は好意がある証拠です。
先にもお伝えしましたが、「好き避け」の場合は行動と思考に一貫性がありません。避けてしまう行為をしている自分に対しての罪悪感、拒絶感がどうしようも無くなった時、罪滅ぼしのような行動を取ります。
そして、嫌い避けの場合はこれがありません。相手にどう思われようと大して気にかかりませんし、フォローすることでその相手と嫌でも関わらなければならないわけですからそんな危険を犯す気にもなりません。
「避けられた」「キツイことを言われた」そう感じておおよそ3日以内に何のフォローも無ければ、それは「嫌い避け」の可能性が高いです。
視線が合わない
話しかけたりした時に視線が合わない、という場合についてはご紹介しましたが、そうでない場合についても「嫌い避け」されている時は一切視線が合わないようになります。
すれ違った時、エレベーターなどで一緒になった時、オフィスの席でちらりと見た時などに特に現れやす行動です。
嫌い避けの場合、いついかなる時でも視線を感じることはないと言えます。何故なら、偶然にも視線が合うこと自体を避けているからです。
「嫌い・苦手」という防衛本能が働く相手の視線を受け止めることなど出来るはずもなく、視線はおろか姿さえ見せないように気を配っている場合まであります。
これとは逆に好き避けの場合は、ずっと視線を逸らしていたのに、ふと顔をあげると視線がバチッと合ってしまった…というよく少女漫画やドラマである展開です。
それは好きな相手の存在を視野の中で確認しておきたいという心理が働いているので、視線が合わないように注意しつつ相手を見つめているからです。
態度を隠さない
こういった「好き避け」「嫌い避け」をしてくるタイプの人は、大抵がシャイで恥ずかしがり屋です。
自分の心理を見ぬかれることを極端に恐れていて、特に人の気持ちに敏感な人の前では自分を隠そうとする傾向が強くなります。
好き避けしてしまう人の場合、自分の内面で感じている好意に気づかれたくない、第三者にからかわれたくない、自分の行動を指摘されたくないという感情が動いてしまうため、自分の内面に関わるような行動や言葉は極力使いません。恥ずかしがり屋故の行動ですね。
しかし嫌い避けの場合は「恥ずかしい」感情は皆無です。あるのは「関わりたくない」という感情だけです。
そのため、見ぬかれようと指摘されようと構わないので「嫌い」という態度を極端に隠そうとはしません。
だからこそ「嫌い避け」されるとよりダメージが大きくなってしまうわけです。
嫌い避けされてるときの対処法
ここまで「嫌い避けする人」の特徴をご紹介してきました。では、実際に嫌い避けされていると感じた場合どのように行動するものなのでしょうか。
次に「嫌い避けされた人」の行動についてまとめてみます。嫌い避けされて対応に困っているとい方も次の方法を試してみましょう。
距離を置く
一番建設的で、大多数の人が取る行動です。相手に嫌われている可能性があるなら、あえてそれ以上近づかない距離感を保とうというある種の自己防衛でもあります。
向こうは向こうで防衛本能から起こしている行動ですから、こちらも自衛して無理に傷つかないでおこうということです。
この方法を取った場合、大抵なら丸く収まりますが改善の見込もあまりありません。その人に対し恋愛感情のような好意を持っていた場合は失恋に似たようなショックを負う場合もあります。
しかし、相手を無駄に追い詰めることも、自分を無駄に傷つけることもなくなるので回復も早いでしょう。
率直に聞く
かなり自分に勇気が必要な手段になりますが、一気に解決したい場合はこの方法が一番早いです。
必死に隠そう、離れようとしている人間に対し「何故そんな態度に出るのか」と問うわけですから、当然険悪な状態になる可能性もあります。
しかしそのリスクを負うことで、もやもやと曖昧な感情のストレスを断ち切ることが出来るので、良しと出ても悪しと出ても構わない!という方にとってはいい方法ではないでしょうか。
ただし、感情的になると「感情vs感情」になってしまい、結果的に何を聞きたいのか、何を言わせたいのかがわからなくなってしまいがちときもありますので、あくまで冷静に事実のみを訴えるようにすることが重要です。
自信がなければやめておいたほうが無難です。
仲介を頼む
誰かを間に挟むことで、感情論だけになりがちなこの状態を緩和出来る場合があります。
例えば共通の友人や同僚、先輩や上司など、その相手にとってリスクの少ない人を選ぶことで向こうが冷静になれるのです。
また、「嫌い避け」の場合に起こる「極力関わりたくない」防衛モードを緩和するうえでも有効です。
ポイントは仲介を頼む人には決して隠し事をしないことです。率直に「あの人に嫌われている気がする、でも自分は仲良くしたい」という気持ちを仲介人にも訴えて理解してもらいましょう。
あなたに何か隠し事が合った場合、「嫌われる原因はそっちにあるのでは?」という疑念を持たれかねません。
また、少なからず「周囲を巻き込む」方法です。環境や人間関係にある程度の変化が起きるということは覚悟しておきましょう。
「イメージチェンジをする」
解決のための直接的な行動ではありませんが、非常に有効なのが自分自信のイメージチェンジをするということで、男性でも女性でも効果があります。
何故かと言うと、まず外見から苦手意識を持たれている場合、そのイメージを変える…または変えようという努力を見せることで緩和されるのです。
次に、落ち込んでいるであろう自分へのご褒美要素もあります。嫌い避けをされてしまった場合、自分の予想以上に心に傷が付いていることがあります。
そのようなネガティブな思考に囚われ続けていると表情も落ち込み、必要もないのに陰気なタイプの人間に見えてしまいます。
結果的にあなたと関わらないようにしようという人間が増える可能性まで出てきてしまいます。
そうした陰気さ、気分の落ち込みを振り払うための行動はいつか自分自身を助けてくれますし、前向きな行動を取る人なんだな、という周囲の認識にも繋がります。
相手を変えられないなら、自分を変える!という超ポジティブ思考は大変魅力的ですからね。
嫌い避けに振り回されない自分を
思い当たる節のある態度を取られている、という方もいらっしゃるかもしれません。八方塞がりのように感じてしまっている方もいらっしゃるかと思います。
仲良くなりたいという好意を抱いている人間に、嫌い避けなんてされたら傷つかない人はいないですよね。
しかし、不必要に落ち込む必要はありません。
これらの行動には共通点があります。それは「感情のコントロールがうまくない子供っぽさ」があるということです。
うまく成長出来ている大人は、苦手意識はあったとしても「避ける」ような極端な手段を取りません。そんなことをして相手を無駄に傷つけなくても、うまい対処が出来るからです。
ですが、それがうまく出来ずに「避ける」という最も安全で誰にでも出来る子供っぽい行動を取る人もいます。
「なーんだ、子供っぽい人なのか…」程度で思って終わらせるか、それでもなんとかしたいのか、「嫌い避けされた」ということだけを気にして振り回されるのではなく、それを受けてどう感じ、何をするかは自分次第でいいのです。
無理に自分を変えず、そういった人の感情を受け流せる人こそ、色々な人から魅力的だと思われる要素でもあったりします。
あなたの魅力を損なわないために、更に魅力ある人になるために、ここで紹介した対処方法がほんの少しのヒントにでもなってくれることを願っています。