あなたは、自分の社会的地位はどのくらいだと思いますか?そして、どのような職業の人が一般的に“社会的地位が高い”と呼ばれると思いますか?
人の地位は一体何を基準に決められているのでしょうか。
今回は、社会的地位が高いと言われる職業に就く為に必要な資格などの他、彼らが一般的に持たれているイメージや、格差のある相手との恋愛、結婚生活において大切にしておきたいポイントなどについてご紹介していきます。
社会的地位とは?
社会的地位とは、集団で暮らす人間社会の中で、その人が担っている役割やそれに伴う資格や権限によって、職場や家庭、国家などのそれぞれの場所で相当の地位に位置づけられることを言います。
わかりやすい例としては、中世のヨーロッパでは【国王›領主›家臣】といったピラミット型の権力関係や、第2次世界大戦以前の日本では農村における身分階層制があります。
近代社会においては、個人の能力関係なく生まれた育った家の階層によって社会的地位が決められしまっていたため、社会的地位を上げることは簡単ではなかったことでしょう。
しかし、現代社会では主にどういった職業についているかによって社会的地位が位置づけられています。
社会的地位が高い人とは
現代における社会的地位が高い人とは、一言で言えば“名誉ある仕事をしているかどうか”という事です。
自分がその職務を果たす事により世の中の平和に貢献したり、誰かの命を救ったりと、責任の重さが人一倍大きく多くの人が尊敬する職業についている人は、社会的地位が高い人と言えます。
つまり、お金さえ沢山稼げば社会的地位が上がるということには繋がりにくく、あくまで社会的責任、成果がどれくらい大きいかどうかによって変わってくるのです。
社会的地位の高い職業ランキング
世の中、責任のある仕事をしている人たちはたくさんいます。しかし、社会で仕事を頑張っている事に変わりはないのに、社会的地位という自分の社会でのランクを決定づけるものがあるのも事実です。
具体的にどのような職業い就いている人たちが一般的に社会的地位が高いと言われているのかを見ていきましょう。
裁判官
社会的地位の高さてトップクラスを誇る職業といえば裁判官です。
世の中の善悪をその人の判断に委ねられている裁判官は、頭脳も人格も優れている人のみが選ばれる職業で、数々の試験を合格した人のみこの職務に就けるのです。
まず、裁判官を目指す始めの一歩としては大学の法学部、もしくは他の学部から法科学院大に入学する必要があります。大学によりますが、トップクラスの法学部に入るには偏差値は70前後はある必要があります。
法学部に入った後には司法試験に合格する事が裁判官になる為の第一歩なのですが、難易度が高い為、そう簡単に受かるものではありません。
難関の司法試験を合格した後には、司法修習という1年間の研修を受け、終了した人が裁判官、検察官、弁護士の法曹三者と呼ばれるいずれかの進路を選択する事になります。
裁判官になるには、司法試験の成績、修習中の試験もトップクラスである必要があるうえに、人々を平等に見れる優れた人格を持つ必要がある為、非常に難関の職業とされています。
医師
社会的地位の高い職業と聞いてまず思い浮かぶのが医師という人は多いのではないでしょうか。
世の中の人々の健康の為、そして命を助ける為に働く医師という職業はそう簡単になれるものではありません。
医師を目指す為に、まずは大学で医学部に入る事から始まります。どの大学の医学部に入学するかによりますが、医学部の偏差値は国公立ではトップ10に入る大学は全て70以上、1位の東京大学では80以上が必要となっています。
私立大においても、トップ10に入る医学部に入学したい場合は70前後の偏差値を必要としている大学がほとんどです。医学部は理数系の中でもトップクラスの学力を持った人のみが入れる学部なのです。
晴れて医学部に入った後は6年通い、医師免許を取得した後には2年間研修医として厳しい環境で勤務した後に立派な医師になるのです。
これだけの試練を乗り越えなければいけない医師という職業は、社会的地位の中でもトップクラスの職業です。
大学教授
社会的地位の高い職業として挙げられる職業に、大学教授もあります。
専門部分野への知識が人一倍豊富であり、その知識を生徒たちへ伝授し次の世代に繋いでいく、また論文を書いて世の中に役立つ情報を提供していくその職業は、人々に必要とされている職業といえます。
通常、小中高校の教員になるには国家資格が必要ですが、大学教授の場合はその資格は必要ありません。
その代わりに、ほとんどの大学教授は大学院(後期)までを終了し博士号を持っています。博士課程で学位論文に合格し修了すると課程博士を授与されます。
中には在学しないまま学位審査に合格し、論文博士を授与する人もいるそうですが、課程博士の方が一般的と言われています。
その後すぐに大学教授として勤務するのではなく、まずは助教として勤務、准教授になった後に大学教授になります。
一般的に大学教授になれる年齢は40代半ばから50代の人が多いと言われています。定年は国立大学では60代前半、私立大学では70歳と言われていて、他の職業と比べて定年までが比較的長い職業とも言えます。
政治家
政治家や官僚といった人々は、法律や制度など私達の生活に身近なものを動かす力を持っています。
また、国際情勢に常にアンテナを張り、自国の利益や国防、他の国との平和的な関係を継続または築くために、国の未来をかけた重要な判断を下す職業でもあります。
政治家になるための特別な資格や学校はないため、経営や人脈など自身のこれまでの社会経験で培った知識と能力、人柄によって選挙を通して選ばれる必要があります。
しかし、ニュースなどでは政治家による収賄疑惑やセクハラ発言なども目立っており、常識人としての素質が問われてきている職業でもあるかもしれません。
その他の職業
その他の職業では、以下のような職業が社会的地位の高い職業と言われています。
- 弁護士
- 日本銀行(役員)
- パイロット
- 航海士
- 開発エンジニア
上記の職業は、全国調査によれば社会的地位が高いと思っている人が多いそうです。
確かに資格は取得しても、実際に仕事に就くのが難しかったり、なかなか周りにいなかったりするので、そういう人に出会うと「おお・・・」と尊敬の眼差しになってしまいますよね。
しかし、弁護士は以前は難関だった職業でしたが、合格者の人数を増やした事により、ピンからキリまでという状態になっているため、以前に比べて希少価値が減ったように思う人は多いようです。
他にも、日本経済に関わる日本銀行の上層部の人や過酷なトレーニングが必要なパイロットや航海士なんかも社会的地位があります。
注目したいのは、今後AIなどの活躍のために必要不可欠なソフト開発などを行うエンジニアです。宇宙や医療といったどのような分野でも重要なポジションになります。今後社会的地位を確立していくであろう有望な職業と言えます。
社会的地位が高い人の特徴
社会的地位の高い人によく見られる特徴について紹介します。次のような人は社会的地位が高いか、そう見せたい傾向にある人かもしれません。
あなたの自身や周りの人に当てはまる人がいないか、ぜひチェックしてみてください。
大股開きで座る傾向がある
社会的地位の高い人の行動の特徴として、”大股開きで座る”という傾向があるそうです。
全員がそうとは限りませんが、社会的地位の高い人はそういう傾向があると思って見てみると面白いかもしれません。
なぜ、このような座り方になるのかというと、今いる空間が“自分の縄張りだ”という事をアピールしたいからだそうです。
その地位にたどり着くまでには、努力を重ねた人もたくさんいると思います。そんな自分には自信を持ち、周りの人を自分の支配下に置きたいと思う心理が働くのです。
逆に、地位が低いと言われる人はこのような座り方はせずに控え目に縮こまって座る傾向があるそうです。座り方ひとつで、その人の地位がだいたい分かるというのは面白い発見ですね。
ただ、このように見ると「社会的地位が高い人は皆態度が大きい」とマイナスなイメージになりますが、決して全ての人がそうではなく、そういう人が多い傾向があるというくらいで思っておくと良いでしょう。
自分の意見を正当化して相手を責めてしまう
社会的地位の高い人には、常識人はもちろんたくさんいるはずですが、中にはこのように「関わりたくない」と思われる自分の意見を正当化して、相手を非難するクレーマーに変身してしまう人がいるため、近年では社会的地位の高い人へのイメージが悪くなっているのかもしれません。
その理由は、社会的地位の高い人は「自分は頭がよく、社会的地位が高い人間だからいつも正しい」と思っている人が多く、また、全員がとは言いませんが、育った環境も庶民的ではない生活を送ってきた人も少なくないため、金銭感覚などの価値観などが一般庶民とは少しずれている傾向にあるため、理不尽と思わる事が彼らの常識であったりもするのです。
よく、海外セレブのお騒がせ騒動がニュースになったりする事はありますよね。最近話題になったのがセレブの人が飛行機に乗った時には、自分の思い通りに客室乗務員が動いてくれなかったら、「この私に、なんてことをするのよ!謝りなさいよ!」暴言を吐いて暴れてしまったというニュースです。
「機内食が美味しくなかった」「欲しかったメニューが売り切れて食べれなかった」など、普通であればそこまでキレない事でも、セレブの人からしてみると納得がいかないため相手を責めずにはいられないのです。
モテる
地位が高ければ、頭も良く収入にも余裕があり、異性からの誘惑も多そうでつい浮気してしまうといった印象を持つ人は多いと思います。
ですが、地位の高い人の多くは、常に仕事に追われていて遊んでいる時間なんてない人もいるので、地位の高さが浮気、不倫につながるとは限りません。
浮気や不倫をするかどうかは、その人の性格も関係しています。浮気癖のある人は自分がどのような立場であっても浮気心は芽生えるでしょうし、異性に対して真面目な人であれば地位に関係なく真面目なお付き合いをするのではないでしょうか。
お金持ちを自慢しない
本当は社会的地位が高くて超セレブなのに、それを普段は全然感じさせない人は好印象を持てる社会的地位の高い人です。
例えば、ランチも高級なレストランに行くのかと思えば、牛丼屋さんの定食を食べるなど、「お金持ちなのに質素!」と思うような生活をしていると、身近な人に思えるのです。
あとは、自分の子供たちにもお金の大切さを教える為に、欲しいものは何でもあげるのではなく我慢させる事も教えているなど、庶民的な感覚を身に着けている人も好感が持てます。
本当に偉い人とは自分の地位をひけらかすのではなく、人間として大切な事をきちんと理解している人の事なのだと思います。
また、教授や研究者なんかは“そもそもお金に興味がない”といった人もいるかもしれませんね。
社会的地位が高い人との恋愛事情
まず初めに言っておきたいのは、「社会的地位の高さ=幸福度の高さではない」ということです。
確かに収入が高く安定している社会的地位の人と結べれれば、将来明るいに違いないと思ってしまいますよね。ですが、先ほど紹介した社会的地位が高い人の特徴にもあるように、少し常識とはかけ離れた考え方をもつ人との恋愛は一筋縄ではいかないこともあるようです。
そんな社会的地位が高い人との恋愛事情について紹介していきます。
劣等感を覚えやすい
例えば、彼氏の方は超高学歴で一家全員がエリートコースを歩んできている、一方彼女の方が高卒で今はアルバイトをしているような二人が恋をしたとします。
好きになった相手と自分に、多少の差ならまだしも、あまりに差があるとどちらかが劣等感を覚えるようになる可能性が高いです。
そして、地位が高い相手に対してその裕福な生活に嫉妬心を抱くようにもなるかもしれません。
恋愛をする時、自分にはないものを持った相手に惚れるケースは少なくないのですが、あまりに育った環境、歩んできた道が違いすぎると、最初は良い刺激になってもだんだん価値観のズレを感じ始め上手くいかなくなる可能性が高いのです。
恋愛だけであればまだしも、結婚となってくると家族も関わってくるので事あるごとにレベルの違いを感じストレスを感じる事もあるでしょう。
社会的地位の高い人と出会い恋をする事は決して間違った事ではありませんが、育った環境が違いすぎると先々、二人の価値観の違いを目の当たりにする事は間違いないでしょう。
向上心が高い
社会的地位が高く高収入な男性は、向上心が人一倍ある傾向があります。その向上心があるからこそ、そこまでの地位に登り詰める事が出来たとも言えます。
恋愛を始めたとしても、自分がさらに飛躍したいという向上心は変わらず今手にしているものを手放して独立、企業や転職をする事も考えられます。
付き合っている彼女からしてみると、こんなチャレンジをする彼氏に付いていくのが不安になるかもしれません。
でも、向上心が高い彼氏に付いていく覚悟を決めたのであれば、彼女は何も言わずにそっと見守りサポートしてあげる事が大切です。
社会的地位が高い男性はただ仕事が嫌で転職するよりは、更なる飛躍を目指しているので、成功する確率も非常に高いのです。
お互いを補え合える関係を求める
社会的地位の高い人が恋愛、結婚相手に求めている事はなにも自分と同じような社会的地位を持っているのが条件とは限りません。
中には、家系的に親から自分と同レベルの人を選ぶように言われている人もいるかもしれませんが、全員がそういうワケではないでしょう。
例えば、あなたが医師をしていて社会的には地位が高い人だったとします。日々仕事で忙しくて家事をする余裕が全くないあなたに、家事がものすごく得意で栄養管理もしっかりしてくれるタイプの恋人がいてくれると、生活も安定しますよね。
このように、“自分には出来ない事を相手が補ってくれる”という関係が保てていれば、たとえ地位の高さに違いはあっても上手くつり合いを取りながら付き合っていく事ができるでしょう。
仮面夫婦になりがち
恋愛、結婚相手には誰でもある程度理想はあると思います。結婚となると、ルックスだけでなく経済面も大切になってきます。始めから地位が高く、高収入の人しか考えていない人もいるでしょう。
経済的に豊かで、人から尊敬される人の配偶者となれば気分は良いかもしれませんが、それだけを重視していると本当の愛情を感じれない仮面夫婦になる可能性もありあす。
あまりに苦労が見える人との結婚も辛いですが、ステータスだけは良くて中身のない夫婦になるのも辛いものです。
つまり、その人の社会的地位だけを見て恋愛、結婚をするかしないかを考えるのではなく、その人自身の人柄も見て「一緒にいて幸せ!」と思えるかどうかを考えた方が幸せな恋愛、結婚生活を送れるのではないでしょうか。
社会的地位を見る前にその人自身を見てあげよう
地位の高い職業についている人たちは、そこに至るまでものすごく努力をしてその地位を勝ち取った人たちなので、確かに尊敬に値する人々です。
しかし、地位の高さに酔って周りの人に傲慢な態度を取ったりしてしまう人や人を社会的地位だけで周りの人を判断する人は、お金は持っていても心が豊かではない人といえるでしょう。
昔なら「身分の違い」といった社会的構造が濃かったため、家柄の良い家に嫁ぐのが結婚としての成功のようなものでしたし、自分の社会的地位を上げるための手段の一つでもありました。
ですが、最近では女性の自立も当たり前で、能力や努力によって頑張った証として社会的地位が与えられる実力社会になりました。
また、恋愛において「社会的地位が高いと言われない職種の人は恋愛対象外」とバッサリ切ると、後々心が満たされず辛い生活になる事もあり得ます。
社会的地位が高い本人も、恋愛・結婚相手が自分のステータスだけに惚れていると分かるのは辛いものです。社会的地位を見る前に、その人自身をきちんと見る事を忘れずに。